2/18鑑賞

 

記録し始めてから1300本目はハッピーな映画が観たいなって思い続けてたのに、直前になってすっかり忘れてて、重ため映画を観てしまった🤣まぁ自分らしいと言えば自分らしいか…?

 

良い意味でなかなかの重苦しさがあったけど、人の弱さ・脆さ・醜さと、人の強さ・靱やかさ・優しさが同じ位描かれていて、心にじわ~っと来る作品だった。

 

シィちゃんもマリコもとても辛い家庭環境と境遇だったと思うんだけど、主人公のシィちゃんが真っすぐでカラっとしてるから、ある意味爽やかさすら感じた。

 

奈緒さんって良い演技するよな。好きな女優さんだなぁ。永野芽郁さんや窪田正孝さんもすごく良かった。

 

あと、長すぎず短すぎず調度いい間の取り方が心地良かった。

 

・・・・・・・・・・・・・

 

シィちゃんとマリコは

辛いところで心が深く繋がってるふたり。

生きるためにお互いの存在が必要だったふたり。

 

マリコはシィちゃんにべったりだけど、彼氏が出来るとそっちにのめり込んで、別れるとまたシィちゃんにべったり。シィちゃんがいつも傍にいてくれるからこそ、生きていける。

 

シィちゃんはそんなマリコを鬱陶しいと思う時がありつつも、自分を必要とし、少しの間他に夢中になっても必ず自分の元に帰ってくるマリコがいるからこそ、生きていける。

 

冷たい言い方をすると、傍から見て完全に共依存の関係だよね。

 

でも彼女達はいい歳した大人ではなくてとても若く、幼少期~思春期~大人の入り口にかけての友達。

 

ふたりとも家が安心できる場所じゃなくて、大人から心底傷付けられていて、分かってくれる友達が他にいなくて、ふたりが寄り添うことでなんとか生きていられるなら、共依存上等だよね。

 

いつもシィちゃんシィちゃんって自分に纏わりついて、「もし私から離れたり私のことを嫌いになったら死んでやるから」って手首を切りながらすごんでこられたら、正直めっちゃしんどいと思う…。

 

それでも離れずにマリコとずっと一緒にいたシィちゃんは、やはりシィちゃんにとってのマリコも同じような存在だったんだろうな。

 

そうやって生きてきたのに、片割れが何の前触れもなく自死してしまったら。

ご遺体と会うことも出来ず、自分が気付いた時には既に骨しかなかったら。

 

お互いがお互いしかいないって思っていたのに、こんなに辛いことってあるだろうか?

 

まさに身を切られる思いだろうし、自分はこれからどうやって生きていけばいいの?って、足元が全て崩れちゃうよね。多分。

 

シィちゃんがマリコのお骨に向かって「ダチの自殺を止められないっていうのがどんな気持ちか思い知るがいいわ!」って叫ぶんだけど、めちゃめちゃ心にきた。

 

親友が自分に助けを求める声がず~っと頭に浮かんじゃうシィちゃん。でももうマリコはいない。どうやっても助けてあげられない。本当に辛いよね…。

 

でも、本当の意味で助けてあげられるってどういうことなんだろうなぁ?結局本人の意思でしかないからな。難しいね。

 

「大丈夫ですか」

「大丈夫に見えますよ」

この言葉ってすごく繊細な言葉だと思う。

 

けど、このシーンではとても温かく聞こえた。それは多分マキオ(窪田さん)が同じ位人生に絶望したことのある人だったからこそ。

 

やっぱりさ、どんなに大切で必要な人がいても、自分の足で立たなければ、大丈夫じゃないよね。シィちゃんとマリコの違いはそこにあったのかな、なんて思った。

 

「夜明けのすべて」ではないけど、これだけ深い闇を見ていたシィちゃん、マリコ、マキオのような人の夜がいずれ明けて、生きていってほしいなって心から願う。

 

お腹がすいたことに気付けて、ごはんを食べることが出来て、おいしいと思えたシィちゃんはきっと大丈夫だね!

 

「考えたんですけど、もういない人に会うには自分が生きてるしかないんでしょうか。あなたの思い出の中の大事な人と、あなた自身を大事にしてください」

 

マキオの言葉はいちいち染みるなぁ...すごく温かくて優しくて、生きる方に気持ちがいく言葉だよね。

 

あと、

マリコ「別れ際、ゴミ虫って言わちゃった。良い人だったんだけどねぇ」

シィちゃん「良い人は別れ際にゴミ虫って言わないね」

マリコ「そうかぁ...」

っていう、2人の性質と生き方をさり気なく表してるのんびりした会話がなんか良かった。

 

ラストで、マリコからの手紙を読んだシィちゃんの表情の動きもすごく良くて、もうこの世で会えないとしても、きっといつも心の中にいる一生大切な友達であり続けるんだろうなと思った。

 

25年以上ずっと仲良くしてる親友がいるからか、2人で花火してる時の会話に共感した。

 

お互いをずっと知ってて、良いとこ悪いとこ、嬉しかったことしんどかったこと、大体を見てる。

 

それでもまだ一緒にいて、近すぎず遠すぎず心地良い距離感で、安心出来て、きっと離れていかない。そんな気の置けない友達。

 

シィちゃんとマリコじゃないけど、おばあちゃんになったら同じマンションor超ご近所で暮らせたらなぁなんてよく話してる。いつか本当にそうなれたら良いなぁ。

 

孤独死はまぁしょうがないとして、長期間遺体が発見されず色んな人にとんでもない迷惑をかけるってのはどうにか避けたいと思っててw

 

でも残された方はどう回避するのかな。そんで、どう生きていくのかな…。

 

とか、なんだか現実的なことを考え始めてきたから、もう書き終えよう(´∀`*)w