1/28観賞
趣里さんの体当たりのすさまじい演技に惚れた。しかも可愛い&美しい。すごい女優さんだわ
菅田将暉さんの雰囲気と表情で心情を表現している演技、仲里依紗さんの瞳孔が開いているようなバッキバキの演技、田中哲司さん・西田尚美さんの普通の優しい人達の演技、石橋静河さんの一歩引いてるけど存在感が光る演技。
みなさん良い演技をされていて、とても惹き込まれた。
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さてストーリーについて。
自分をめちゃめちゃ否定して受け入れられてなかった頃を思い出して心がズシンと重くなりつつ、寧子の行動にとてもどかしい思いをしながら観ていた。
私は精神疾患は持っていないけど、寧子のこういう部分↓はかつての自分が抱えていたことだから、寧子ほど吐き出し方が酷くはなかったけど、感情移入出来てしまった。
・感情をコントロール出来なくて苦しい
・自分が何に怒っていて何が悲しいのか分からない
・故に自分の気持ちをうまく伝えることが出来ない
・この先うまく生きていける気がしない
・世間にいる他の人達と自分には決定的な距離や溝があって、距離も縮まらなければ溝も埋まらない気がする
恋人と依存or共依存の関係になるか否かって、自分が自分自身を理解して受け入れて大切に出来ているかどうか、ってところな気がする。
やっぱりさ、自分が自分とうまく付き合えていないと、他人とはそれ以上に難しいよね。それが近しい人なら自分を偽りきれないから尚更。
変な話、かつてそういう苦しい自分だった頃は恋人を必要としていたんだけど、自分を理解してうまく付き合えるようになってきた今は、逆にあまり恋人がほしいと思わなくなってしまったというか。(不要と言い切るわけではないけどw)
自分にとってもお互いにとっても適度な距離が必要だということが身に染みて分かっているだけに、友達とは問題ないけど、相手が恋人となるとそう出来るかどうか不安なのかもしれないなぁ。
心が必要以上に入ったり入り込まれたり、揺さぶったり揺さぶられたり、そういうのに疲れ果てちゃって。うまくお互い様でいければいいけど、つい自分の心を我慢しがちだから、いくら自身が改善したとは言えまたやっちゃいそうで、もうそれは嫌なんだろうな。
恋は簡単だけど、愛は難しい。もっと単純に考えて良いような気もするけど、うーん、やはり私にはとても難しい。
とは言え、今は色々と肩肘を張らずに人付き合い出来るようになって、寧子のような苦しみからは解放されてるなぁと改めて思った。変化ってなんだかとっても不思議!
そして、観ていてハッとしたことがあった。
人とのコミュニケーションの中で、無意識に楽(ラク)してる瞬間があるという描写。寄り添っていると見せかけて、無意識に相手を傷付けている瞬間があるという描写。
悪気はないんだけど、常に同じ安定した自分でいられるわけでもないし、言葉選びを間違えてしまうこともあるから、そういうのって本当に難しい。
自分が仲良くしている人達とはそこら辺がお互い様でまわってるし、傷ついた場合は「今のは傷付いたわぁ」とか言い合えるけど、そうじゃない関係の人達もたくさんいるわけで。
だからと言ってどうこう変わろうってことでもないんだけど、なんだかちょっと痛いところを突かれた思いがした。
寧子のこの言葉はとても沁みた。
「私はさ、私とは別れられないんだよね、一生。」
「多分私たちが本当に分かり合えたのなんてほんの一瞬くらい。でもそのほんの一瞬で私は生きている。」
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観てる最中や観終わった瞬間ではなくて、観終わった後しばらくしてから涙が込み上げてきた、不思議な映画だった。