1/18読了

 

詳細:

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。

 

感想:

三津田信三さんや澤村伊智さん等の本にもある、特定のコミュニティや地域から口伝で広域に広がっていく都市伝説が絡んでいるストーリーって大好き。

 

本作も同様でなかなか面白かった。

 

何人かの視点でストーリーが進んでいく中で、その内の1人である小暮刑事のキャラクターがなんだか好きで、小暮さんに感情移入をしながら読んでいた。コンビを組んでいた名島さんもとっても良い!

 

本作の刊行は2006年なんだけど、小暮さんの高校1年生の娘の描写が当時の自分の世代と近くて、なんとなく親近感を覚えた。

 

真犯人については、いかにも怪しげな上に分かりやすい伏線が張ってあったから”どんでん返し” とか ”衝撃の結末”って程でもなかったけれど、最後に2ひねりあったことと、あの一言で締めるラストが良かった。

 

お馬鹿そうに見えても侮ること勿れ。

 

荻原浩さんの本を初めて読んだけど、心の中での感情を言語化した文章が面白くてかなり読みやすかった。

 

ヒントはもうちょっと分かりにくくしてくれても良い気がしたけど、よく言えば親切とも言える?

 

近いうちに別の本も読んでみよう!