2024年1月6日
自由劇場
マチネ公演
前回は初のひばり観劇だったし、ジャンヌ・ダルクの背景を予習復習しないで観たため、ちょっと難しかった。
そのため今回はネットでしっかり背景を調べたうえに、前日夜に映画「ジャンヌ・ダルク」を鑑賞し、準備万端で臨んだ。
だから、前回よりもじっくりとストーリー及び演技を堪能することが出来た。
まず一番に、五所ちゃんジャンヌ。
今回もかなり素晴らしかった。開幕からずっと舞台に立ち続け、精神的にも肉体的にもセリフ的にもかなり大変そうなジャンヌを、心を込めて演じているのが本当にすごい。
次に、てっちゃんのシャルル七世。
べっちのシャルル七世はかなり諦観していて、自分は前王の実の子ではない(かもしれない)ということへの絶望が深く、必要以上に事なかれ主義かつ愚か者に徹することで自分を守っているという感じが強かった。
てっちゃんのシャルル七世はその部分がべっちよりも少し薄い分、経験が少なく燻っていて自分が定まらないため迷いが多く、卑怯さというよりは「僕知らないもん」感が強い子供じみている(でも良く言えば希望がある)イメージだった。
どっちも良かった!!
そして改めて観てものすごいなと感じたのは道口さんのコーション。
ジャンヌにどうにか異端だと認めてもらって、その命を助けたいという強い思いは、観客側としても同調出来る部分が多い。コーションは聖職者だから宗教の観点からのセリフも多く、それゆえ一言一言がとても重く熱かった。
他にも前回同様、あじさんの大審問官、阿久津さんのウォーリック伯、愛ちゃんのアニエス、てっしーのボードリクール、グヨルのラ・イール、鈴ぽんのラヴニュなど、どなたもすごく良かった。
ところで正木さんのブドゥース、あんまり正木さん感が無くて、言われなければ正木さんと気付けないレベルでちょっとウケた笑
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ジャンヌ・ダルクは本当に神や天使たちの声を聞いたのだろうか?
私にはにわかに信じ難いけれど、だからと言って誰一人として完全に否定することも出来ないわけで。
だからこそこの史実はとても不思議だし、決して神に背を向けることなく結果的に殉教するという常軌を逸しているとも思える敬虔さと信念を持つジャンヌ・ダルクという人物に、人々は世代を超えて惹き付けられ続けるのだろうなぁと感じた。