11/28読了。

 

あらすじ:

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。空前絶後の着想と圧倒的迫力に満ちた描写で、読書界を席巻したバイオ・ホラー小説の傑作。

 

感想:

中学生か高校生の時に読んで、すごく面白かった記憶がずっと残っていたので再読したんだけど、む…むずっ!!!w

 

生物学も化学も薬学も、ちょっと何言ってるのか全然わからないです状態(◉Θ◉)

 

学生時代はリアルタイムで勉強していたからすんなり読めてたのかなぁ。こんなに難しかった記憶がさっぱりないことに驚いた。

 

しかし、それもそのはず。著者の瀬名さんは薬学で博士号を取得されているのだとか。専門用語と専門知識が詰め込んであってほんと難しかった。

 

読了後は「み…みとこんどりあ、みとこんどりあ(・q・)雌雄がうんたらかんたらどうたらこうたら(・q・)」って頭がぐるぐるしちゃったw

 

内容はとっても面白かった!!発想がすごすぎる。素人目には、どこまでが有り得てどこからが起こり得ないのかが分からないから、ある意味ワクワク、ある意味恐怖、ある意味畏怖を感じた。

 

Eve1の意図が入ってるのが分かっていても途中までは「ちょっと!!利明!!!正気に戻って!!!」って感じなんだけど、終盤に向かうにつれ切なくて切なくて;;

 

生物や生命の過程もすごく面白くて、そこを踏まえてミトコンドリアであるEve1の生物本能としての在り方を考えると、なんとも言えない切なさや神秘さや生々しさを感じた。

 

それにしても、気の遠くなるほどの長い年月で虎視眈々と生物に対して反乱を起こそうと機会を伺っていた中で、なぜ利明と聖美だったのか。

 

利明を利用することは計画段階の1工程であったとしても、「あの人なら私を分かってくれる」と強く思い、唯一その人の遺伝子がほしいと一心に行動するところは、人間に寄生・共存してきたミトコンドリアとしての究極の愛を感じた。

 

以下、興味が湧いて調べたWikipediaからの抜粋。面白い!

 

ミトコンドリアDNAは必ず母親から子に受け継がれ、父親から受け継がれることはない。

したがってミトコンドリアDNAを調べれば、母親、母親の母親、さらに母の母の母の…と女系をたどることができる(この場合、父親の系統を遡ることはできない)。

またミトコンドリアDNAは組換えを経ることがないため、個々人のミトコンドリアDNAの違いは突然変異のみによると考えることができる。

 

ミトコンドリア・イブ(mitochondrial Eve)とは、ヒトについての分子生物学において、現生人類の最も近い共通女系祖先(matrilineal most recent common ancestor)に対し名付けられた愛称。

約16±4万年前にアフリカに生存していたと推定され、アフリカ単一起源説を支持する有力な証拠の一つである。

 

これらの科学的成果は一般にも大変興味のあるところであり、たちまち広く知られることとなったが、同時に誤解をうむことともなった。特に「すべての人類はたった一人の女性からはじまった」とするものがある。

正しくは、「すべての現存する人類は母方の家系をたどると、約12-20万年前に生きていたあるミトコンドリアの型をもつ女性にたどりつく」ということである。