紹介状とDVDの画像から、
「S状結腸がんであることはほぼ間違いない」とのこと。

大腸がんの治療の原則は「がん病巣を臓器の一部または全部を、周囲のリンパ節とともに切り取る」
もちろん、私たちも手術で切除しか考えていない。・・本当、今すぐにでもここで切って欲しいくらいである。

先生と一緒にDVDの画像を確認する。
・・・がんは大腸の全円周の1/3位で、もりっと花が咲いたようにくっついていた。

進行がんとはいえ、このくらいの大きさで手術を受ける患者さんは少ないそうなのだ。
たいてい病院に来る頃には、大腸の円周すべてががんに覆われて出血していたり、腹痛があったり、便が詰まっていたり腸閉塞を起こしていたり・・ということが多いそうだ。

X先生は「不幸中の幸い」とおっしゃっていた。
人間ドックを毎年受けていても、進行がんの状態で見つかったことにショックを受けたけれど、この言葉で救われたような気持ちになった。

私たちが一番こだわり、またこの病院に来るきっかけとなった「術式」についても率直に話すことができた。

今、がん研有明病院では全大腸がん手術の90%近くが腹腔鏡下での切除という実績がある。手術による身体への影響と手術後の後遺症が少なく、社会復帰も早くできるということで、適用範囲が拡がっているそうなのだ。

X先生によると、
「手術機器の性能も向上しているから、実は肉眼よりもよくみえる」らしい(笑)

開腹手術を選択する時は、合併症があったり、腫瘍が大きいまたは多臓器に拡がっているとか、癒着が強すぎるとか・・そんな場合。

腹腔鏡下手術でも完璧に安全というものではなく、出血などの術中偶発症、縫合不全など術後合併症等々の可能性もある。ただ、その場合にはどうするか、など・・しっかり説明していただき、腹腔鏡下手術を受ける気持ちがしっかり固まった。

S状結腸は若干長く、がんのある位置によって手術が難しくなることもあるらしい。
手術の前にがんの正確な位置と転移の有無を調べなくてはならないということで、全大腸検査を含めたすべての検査を受けることになった。

「はい」と返事はしているものの・・・きっと(”また腸管洗浄剤を飲まなくちゃならないのかーーー!”)と、思っているんだろうな~。。