クラスメートからの手紙を読み聞かせた翌日から、心拍数が60台後半~70台に安定していった。

学校が好きだったそうちゃんだったから、クラスメートからの手紙の効果のようにも思うし、その少し前から始めた音楽療法の効果もあったのかもしれない。

耳が聞こえておらず、それらと全く関係ない可能性もあって真相は不明だが、いずれにせよ、主治医は「脳幹の機能が完全に失われていたら脈拍の再上昇はない」と言っていたので、脳幹の一部はまだ生きているということがわかり若干ながら安心できた。

 

これまでずっと病院の服を着せられていたが、自分の服を着てもよいということになり、そうちゃんが気に入っていた恐竜のパジャマを着せることができた。

 

薬の影響で一時吸収がうまくできなかった栄養も、目標量を入れられるようになった。

 

少しずつ、良い方向に動き出しているように思える。

 

また、この頃から、手当療法(レイキヒーリング)を開始している。

きっかけは書籍から得た情報でレイキを知り、取りあえず手を当ててみるようにした。

最初は「治れ」という願いを込めて、エネルギーを出そうとしていたし、呼吸を使っていたので、レイキよりも気功に近かったかもしれない。

呼吸を使って行うと疲労は大きくなるし、帰りのバスで少し体調が悪くなることがあって、もらってしまっているところもあったように思う。

しかし、数日の間にレイキの知識や方法をYoutube等で習得し、誤っていた方法は是正していった。

 

そうちゃんは面会中に心拍数がほぼ一定であることが多い(あるいは、暑さによって上昇傾向になったり下降傾向になったりする)が、自分がレイキをしている時に、突然20くらい心拍数が上がったり、飛び飛びで変動したり、少し不思議な動きをすることがあった。

 

話すことはもちろん、何も反応がない中で、唯一コミュニケーションができている気がして、自分にとっては救いだった。