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茂倉さんは顔を真っ赤にして怒った社長に唖然としました。

 

「だめだ!わしは外国人は嫌いだ。毛唐に貸すようなことはするな!」

どうやら社長は外国人に対し良い印象を持っていないようです。

 

「でも社長、今回の話はチャンスだと思います」

「黙れ!ワシは理屈抜きで外国人が嫌いなんだ」

 

「ワシは警備員時代、外国人の窃盗団に警備中の宝石店を荒らされ偉い損害を被って叱られたのだ」

「それと初めての海外旅行でスリに遭って、財布とパスポートが入ったバッグを盗まれ大変な目に遭ったんだ」

「ガイジンなんてのは悪いやつばかりで信用が置けない。だからそんな連中には貸せないんだ」

 

どうやら多貫社長は今までの自分の経験だけで外国人を敬遠してるようです。

でも、一旦怒り出した社長は誰も手が付けられません。

 

結局社長の承認が受けられませんでした。

 

社長の剣幕に押されて茂倉さんは一旦社長室から出ようとしたところ、

 

「あ、茂倉課長ちょっと別件で話がある」と呼び止められました。

 

「実はな、来年1月から新しく営業部長を呼ぶことにした。今まではワシが営業部長兼務だったが最近手一杯になったからな。

今度は部長と相談して欲しい。新しい営業部長とうまくやってくれ」

 

茂倉さんは新たに赴任する営業部長に期待と不安が交差した不安な気持ちで社長室を去ったのでした。

 

 

 

一方、太郎さんの売却話も難航していました。

 

400万で買いたいと言う申し出を受けたものの太郎さんは500万円と値を吊り上げました。鈴目さんが交渉してくれたのですが、相手からはお金がないとの理由で400万円を譲りませんでした。

 

「太郎さん、お客様はやはり400万円以上は払えないと言っています。いかがしましょうか?」

 

「そうかあ。でも僕はそのままでは損をしてしまう。もう少し頑張って下さい。500万円がダメなら480万円まで値下げしても良いですよ」

太郎さんは今までの赤字を今回少しでも回収したいとの態度でした。

 

そんな太郎さんを見て、花子さんは心配して言いました。

「アニキ、それだったら他のお客さんに売ればいいじゃん。大手の仲介会社ならばネットワークが豊富だから高値で売れるかも知れないわ」

 

「そうだな。我が家にもあなたの家を売って下さいとチラシが入って来るけど、我が家の家を高値で買いたいって人が沢山いるって書いてあったなあ」


「だから一度大手業者で売却価格を査定して貰ったらどうなの?」

「そうだね、それは良い考えだ」

 

早速太郎さんは大手仲介会社の3社に売却の査定を依頼したのでした。

そして数日後、3社から届いた査定結果を見て太郎さんはびっくりしたのでした。

 

つづく

 


     
   
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