太郎さんは蔵居さんの暗い声を聞いて悪い予感がしました。
蔵居さんからは暗い報告しか来ない様に太郎さんは感じています。
「もしもし太郎さん、6名のニコポン光学の入居者のうち早期退職される方は3名でした。残りの3名は契約更新するかは未だ決めていないとの事でした」蔵居さんは暗い声で話しました。
「そうか3名も早期退職なのかあ。3月末には大変だ」
「太郎さん、退去は2月です」
「えっ、何で」
「退職は3月末なのですが今まで貯まった有給休暇を消化するので出社するのは2月一杯なのだそうです。だから3月は自宅に戻って再就職の準備をするのだそうです」
「何という事だ!さすが大企業、ゆとりがあるなあ」
「でもそれは想定外だった。困ったなあ」
太郎さんは早期退職による退出が一か月前倒しになったことで家賃の納入が一か月分少なくなるので資金繰りが心配です。
早速、太郎さんは3名が2月に退出した場合の銀行の預金残高を計算してみました。
何と、12月の残高が100万円を超えたばかりなのに、
3月の貯金残高は一気に27万円に減少する事となることがわかりました。
2月末にに3名退去する場合、家賃の納入は1月で終わりです。そして2月には敷金の返還があります。
その上3月には所得税の納税があり、これらの出費が重なるのが理由です。
この数字は3月末にニコポン光学の3名の残りの入居者が全員契約更新する事を前提としています。
ですから4月以降は回復する結果になっていますが
でも、いつものように非常に楽観的な見通しです。
太郎さんは慌てました。
「なんで9%もの高利回り物件なのにこんなに儲からないんだ?」
その理由は表面利回りが9%でも、フルローンで物件を購入しているのでローンの負担が大きいのです。その為に家賃収入が減少すると一気に収益が悪化するのです。
そして、その数日後にはその苦境に追い打ちをかけるようなことがありました。
それは
つづく


カモネギ脱出ゲーム開催予定


