これによると3月は大幅赤字。4月に黒字化するもののそれは満室で敷金も含めたベストな状態での金額です。この数字は断腸の思いで好きなキャバクラ通いを辞めた前提です。
来年3月にニコポン光学の6人が退去すると、前払い家賃の為3月には退去部屋の家賃収入がなくなります。その上、預かっていた敷金を返還しなければなりません。
その為にそれまでに貯まった残高が一気に無くなり赤字になります。
翌月から満室になればまた黒字に戻りますが、その収入の半分は敷金なので実質の収入佐更に減ることになります。
太郎さんはその結果を持って茂助さんの元に駆け込みました。
収支計算の結果を見せながら
「茂助さん、僕来年は破綻するかも知れません。
わーーーーーー。僕どうしたら良いでしょうか?」と叫びました。
「僕、昔テレビで見たサラキン蟻地獄というドラマの様に借金漬けになってしまうのでしょうか?」
「ああ、昔そんな番組があったね」
「あの時はあっと言う間に借金が増えて主人公は夜逃げしたんです。
僕、そんな風になりたくない」
「まあまあ太郎君落ち着いて。こうやって予測できたという事は良いことだよ。
直前に気が付いても遅いからね」
「まずは今残っている空室を埋めて満室に戻すことに全力をあげなさい。その後の事はまだ時間があるからじっくり対策を考えれば良いね」
「はい、そうします」
こうして太郎さんはようやく事の重大さに気が付いたのでした。
でも、気が付いた時には貯蓄残高が減っていて、不意の出費に対応できない状態になってしまっていたのです。
さすがの太郎さんも、キャバクラ通いを辞めざるを得ない状況となりました。
茂助さんと相談した翌日、太郎さんはキャバクラ「ボッタクリ」に行き、これでキャバクラ通いを卒業することを伝えました。
イチゴちゃんにその事を話すと「あ、そう」の一言で片づけられてしまいました。
今迄のキャバクラにつぎ込んだお金に対してあっけない幕切れでした。
11月に入りました。
「アニキ、11月攻勢だ!」
事情を知らない花子さんは太郎さんを激励しました。
「おぅ頑張ろう!」
そう言ったものの先行きの不安で太郎さんはすっかり元気が無くなったのでした。
そんな太郎さんの元に茂助さんから電話がありました。
それが太郎さんの転機のきっかけになるとは、その時は思いも寄りませんでした。
つづく




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