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    「次に経費の欄だね」

「これ、ずいぶん少ないですね」

太郎さんは自分が見積もった経費の額が大きく違っているのに気が付きました。

太郎さんの予想した不動産所得

 

知近先生の作成した不動産所得

まず、タヌキメイトに支払った管理費や共用部光熱費だけどこれは54万円だ。

「はい、これは正しいです」

 

次にローンの費用。これは200万円

先生、僕毎月38万円ローンを返済しているんです、昨年は4月から12月までの9か月で342万円返済ししたのでこの額は少なすぎます」

「太郎さん、ローン返済のうち費用に出来るのは利息分だけなんだよ。知らないの?




「えっ、そうなんですか。でも、そんなのおかしいじゃありませんか」

「太郎さん、これは法律で決められていることだからおかしいと言われても変えられないんだよ。銀行の明細によると9か月間の利息分の返済額は200万円だったからそれを使った」

 

解説:税務署の見解としてはローンの元金は元々自分の金でなく借りたものだからそれを返しても費用にはならない。利息については借金することにより発生するものだから費用になるということです。

 

太郎さんは、ローンの返済が全額費用になるという間違った認識をしていたのでした。

 

 

「次に減価償却が150万円」

「僕、7000万円の物件を買ったんです。だから耐用年数22年なので700万円を22年で割った年間318万円の減価償却があるはずなんです」

「太郎さん、君は勘違いしているね。減価償却は建物だけにかかるんだ。土地は減価償却の対象にはならない」

「ええっ、そうなんですか」

「契約書に土地2600万円、建物4400万円と内訳が記載されている。これから計算してみると150万円なのだよ」

「うーん、良く分からないなあ」

 

ここも太郎さんは土地は減価償却の対象にならないことを知らかったのです。

これらは全て太郎さんの勉強不足からくる誤認識です。太郎さんは税理士の先生に申告を丸投げするつもりでいたので税金の勉強を怠っていたのでっした。

 

 

「次が新築時の諸費用が100万円。これはローン手数料や印紙税、登記費用などが含まれている」

「先生、不動産取得税の70万円が抜けています」

「太郎君、この申告は昨年発生した費用が対象だよ。不動産取得税は今年納税したから入れられないのだよ」

「そうかあ、だったら昨年のうちに納税しておけばよかった」

「まあ、その代わり次の確定申告で調整できるから良いじゃないか」

「でも、いま貯金が目減りして大変なので困っています」

 

太郎さんの間違った認識が明らかになりました。

これでは正しい税金の計算は出来そうもありません。

 

ふと、太郎さんは年末に集めた領収書の経費が入っていないことに気が付きました。

 

つづく

 

   
   

 
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