夏休みにハワイで盆蔵さん始め他の大家さんから刺激を受けて太郎さんは二棟目が欲しくなりました。
そして席取さんも区分ながらマンションを購入した事を知り、ライバル意識もあり、ますます新しい物件が欲しくなりました。
夏休みにハワイに行ったので貯金残高がだいぶ減ってきました。
やはり、もっと収入を増やさなければ華麗なるセミリタイアは望めそうもありません。
太郎さんは「買いたい病」にかかってしまったのです。
この病気にかかると物件を次々に買いたくなるのです。融資が出なくなるまで治らないやっかいな精神疾患です。
太郎さんは茂倉課長に電話しました。
「あ、茂倉さん、僕二棟目を買いたいと思うんですが良い物件ありますか?」
「太郎さん、未だ一棟目を買ったばかりじゃないですか。そんなに早く買うことはいけません」
太郎さんはびっくりしました。当然茂倉さんは家を売るのが仕事ですから喜んで物件を紹介してくれるものだと思っていたからです。
「茂倉さん、今の物件はとっても順調なんで次の物件を買っても大丈夫だと思います」
「太郎さん、それじゃ今自己資金はどの位貯まっていますか?」
太郎さんはびっくりしました。確かに前回はフルローンでも契約金が200万円必要だったからですが、そのことをすっかり忘れていました。
「えーっと、今は100万円ほどです」
「それじゃとっても足りませんね。やっぱり1000万円位なければいけません」
「そんなあ。それじゃいつまで経っても買えないじゃないですか。前回はフルローンだったので、今回はその実績を考慮してオーバーローンで買えないでしょうか」
「太郎さん、何を夢のような事を言っているんですか」
「今まで貯蓄して今回の物件を買ったんでしょう。その上、一棟目の家賃収入を貯めることで貯蓄のペースは速くなるじゃないですか」
茂倉さんのいう事はもっともです。規模を増やすためにはそのようにしなければいけません。
「うーん、でも今の物件を買うのに貯蓄を使っちゃったんで無理です」
太郎さんはさすがに家賃収入でキャバクラ通いをしているとは言えませんでした。
「太郎さん、そんな状態では新しい物件買ったら借金だらけとなって返済に追われるだけですよ。今が好調ならばそこで得たキャッシュをしっかり貯めて、次の物件をゆとりがある状態で購入するべきです」
普通,不動産会社の営業マンはこんなこと言いません。会社の業績を上げるためには物件を売らなければならないからです。
なぜ、茂倉さんは反対したのでしょうか。
つづく



カモネギ脱出ゲーム開催予定


