多貫社長は茂倉さんに言いました。
「ところで茂倉課長、4月からはいよいよ本業の営業課長として業務を行って貰う。
実は、営業部員の鎗手加奈が今月末で退職するので君がその業務を引き継いで貰いたい」
「はい、わかりました」
「それじゃ、今から加奈を呼ぶから業務引き継ぎを始めてくれたまえ」
ここで加奈さんが社長室に入り、茂倉さんと顔合わせしました。
「加奈君、今度君が退職した後に引き継いで仕事をする茂倉課長だ」
「茂倉課長、こちらが鎗手加奈さんだ。彼女は3月末に退職するのでそれまでに引き継ぎを終わらしてくれたまえ」
「ええっ、社長本当ですか。 ありがとうございます。先日のお約束守って頂けて嬉しいです」
「うむ、今日まで黙っていたけど約束は守らねばならないからな」
加奈さんは以前から退職したいと社長に願い出ていましたが、社長は太郎さんの物件が満室になることを条件にしていたのでした。今回、太郎さんの物件が高家賃で満室になったことで加奈さんの退職が決まったのでした。
加奈さんと茂倉さんが退席したあと、多貫社長は一人呟いていました。
「茂倉というのはなかなか骨のある男だ。ワシの若いころそっくりだ」
茂倉課長と加奈さんは別室に入って業務引き継ぎを始めました。
その中で、太郎さんの件に触れました。
「茂倉さん、このカモネギ太郎さんは要注意ですので宜しくお願いします」
「要注意という事はどんなことですか?」
「この方は不動産投資をとっても甘くみているわ。南手取の新築物件を購入したけどまともに運用できるか心配なの」
「でも、我々の仕事は完成引き渡しまででしょう?その後は破綻しても自己責任ですよね」
「基本的にはそうね。でも、社長が太郎さんを気に入ってイメージキャラクターにすると言ってるの。そうなると失敗させる訳に行かないので茂倉さんが強力にサポートするように社長からも依頼があると思います」
「そうなんですか。でも僕はまだ不動産も賃貸経営も何も知識がありません」
「それは勉強して身に着けないといけないわ。仕事上でも必要だから是非学んでね」
「社長に頼んで学校に行かせて貰います」
「だめだめ、あのタヌキおやじケチだからお金出さないわ。私が良い先生を知っているから紹介してあげるわ。自腹になるけどそれほど高い費用でないので是非行ってみてね」
こうして茂倉さんは加奈さんの勧めで大家チャレンジ講座を受講することになりました。
つづく
カモネギ脱出ゲーム開催予定
6月15日 東京 賃貸住宅フェア
6月25日 埼玉 川口(FP勉強会)
*** 5月17,18日賃貸住宅フェアin福岡での講演決定 ***
*** 会場内APP-me! ブース内 ***



