加奈さんは苦戦するだろうと思われた7.3万円の家賃を上回る7.5万円の家賃で満室になったことに驚きました。
それだけではなく、礼金まで1か月も入るのですから素晴らしいことです。
思わぬ結果にうれしくなりました。
今回の結果をもとに収支シミュレーションをしてみました。
その結果、初年度は礼金収入を加えると収入は780万円となりました。購入費は7000万ですので利回りは11.1%と驚異的です。
太郎さんのローンの年間返済額は470万円ですので初年度はローン返済後310万円も手残りがあります。もちろんこの手残りが全部財布に残るわけではありませんがかなりの収益となることは間違いありません。
多貫エステートの賃貸物件には10%を超えるものは一つもありません。ですからこの物件は断トツの収益性を持つことになります。
この結果を元に、加奈さんは早速多貫社長に報告しました。
「社長、太郎さんの物件が満室になりました。それも家賃7万5千円で」
「しかも礼金も1か月です。それで初年度の利回りはなんと11.1%となりました」
「そうか!よくやった!」
「香森店長が頑張ったおかげです」
「さすがワシが引き抜いた男だけのことはある」
「確かに地方都市でも大企業の営業所や工場などがあると、そこの幹部用のマンションはグレードの高い物件に人気が集まる。家賃が高くても会社の家賃補助があるから借りてくれるからなのだ」
「だから、そのような需要を狙ってその地域の一等地で東京並みの家賃を得ることも可能なのだが、その需要を取り込むにはそれぞれの会社の福利厚生制度がわからなければ最適な家賃設定は出来ない。今回は香森店長がその情報を得られたことがラッキーだったね。」
「香森店長は満室にする為に、お客様を接待したそうです。交際費の承認よろしくお願いします」
「うむ、分かった。今回はご苦労だった。この数字ならばわが社の宣伝に十分使えるなあ。今度出す雑誌広告に事例として掲載する様にしよう。加奈さん、ちょっと宣伝部に行って担当者に伝えておいてくれたまえ」
「はい、わかりました。今から行って参ります」
「それから、お約束した例の件よろしくお願いします」
「うん、わかっとる」
意味不明の会話を交わした後、加奈さんは退席しました。
加奈さんは社長とどんな約束をしたのでしょうか。
そして、加奈さんが退席すると多貫社長はどこかに電話かけました。
果たしてどちらに電話したのでしょうか?
つづく


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