太郎さんは翌日、改めて茂助さんに電話を入れました。
「茂助さん、調べたら労働組合の提携している信用金庫のフリーローンが使える事がわかりました。これで一安心です。」
「そうか、それは良かった。でも諸費用まで借金で賄うとなるとキャッシュフローは厳しい状態になるねえ」
「茂助さん、確かに金利は高いですが30年のローンが組めるので返済額は少なくて済みます。それに5年経てば金利の見直しで下がる可能性もあるし、他の銀行に借り換えも出来ます。だから最初の5年間頑張って運営すれば大丈夫です」
「僕の買う物件は都内の人気エリアで大好評のスタジオ木恒デザインがしたおしゃれなアパートです。手取市近辺には安普請のアパートしかありませんから満室間違いなしです」
「僕って天才かも。あはは」
茂助さんは呆れた様な声で言いました。
「ずいぶんと自信があるんだね。でも、新築効果があるのは最初のうちだけだよ」
「ところで太郎さん、現地に行って確認したかい?」
「はい、先週日曜日多貫エステートの車で行きましたが、まだ更地だったのでイメージが湧きませんでした」
「土地だけではなくて周辺の環境とかは調べなかったの?」
「最寄り駅は外から見ただけですがとっても立派でした。
あと、ニコポン光学の研究所も見ましたがとっても大きくて沢山の従業員がいるようでした」
「スーパーとか生活に必要なお店は揃っているかい?」
「そこまでは見ませんでしたが、その様なお店は未だ少ないと思います」
太郎さんは茂助さんからの質問に答えているうちに、現地の様子を十分に把握していない事に気が付き、不安な気持ちになりました。
そんな不安を振り払う様に太郎さんは言いました。
「でも、これからニコポン光学の研究所が将来は工場も併設するし、チバラギ電鉄がJRに乗り入れして都心まで直通運転します。これから開発が本格的になって見違えるようになると言われました」
「それって、誰が言ったの?」
「多貫エステートの槍手加奈さんからです」
「それは果たして営業トークか、事実なのか確認した方が良いんじゃないかな?
特に将来の開発計画はきちんと役所に行って自分で確認すべきだと思うけどねえ」
「確かにそうかも知れませんね」
太郎さんは茂助さんからそう言われたので更に不安になりました。
「太郎さん、中にはいつそれが実現できるかわからないものも沢山あるから十分検討して決めなさい」
茂助さんはそれ以上追究しなかったので太郎さんはほっとしました。
そしてさっき感じた不安はすっかり忘れてしまったのでした。
全くダメな太郎さんです。
「茂助さん、アドバイスありがとうございました。今後気を付けて進めます」
太郎さんは電話を切りました。
でも、その翌日に大変なニュースがはいることを太郎さんは知る由もありませんでした。
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4月16日 島根 出雲
4月18日 東京 (エレガントオーナーズ)
4月24日 東京 練馬
5月15日 茨城 筑波
6月14,15日 東京 賃貸住宅フェア







