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さあ、お乗りください。

 

 

 

太郎さんは槍手さんの運転する車に乗り、現地に向かいしました。

天気が良く気温も高い為、オープンカーには爽やかな風が気持ちよく吹き込みます。

駅前の賑わいは少し走ると消えてしまいやがて畑ばかりの景色に変わりました。

 

「槍手さん、日曜日までお仕事ですか?忙しいですね」

「はい、最近は忙しくてなかなかお休みが取れないのです。

でも、今日はカモネギ様の様な素敵なお客様と一緒なのでとデートしているような気分になるので嬉しいです」

「それから、私のことを加奈と呼んでくださいね。私も太郎さんと呼びますから」

 

 

 

加奈さんの言葉を聞いて太郎さんは天にも昇る気持ちになりました。

「はい、そうします。デレデレ」

どうやら太郎さんは物件より槍手加奈さんの方が気になっている様子です。

 

 

ここで、太郎さんは以前から聞きたかったことを思い切って聞きました。

「あのー、加奈さんは彼氏いるんですか?」

「おほほ。残念ながら仕事が忙しくて見つける暇がありませんの」

「私もカモネギ様の様な素敵な人がいるといいなあと思っていますが、これだけは縁がなければ無理ですね」

その言葉を聞いて太郎さんはますます鼻の下が延びました。

 

 

 

そうこうしながら畑の中を10分ほど走り、現地に到着しました。

現地と言っても見渡す限り畑ばかりのところです。その一角に車を止めました。

 

「はい、こちらです」加奈さんは右手にある空き地を指さしました。

 

車から降りてみると畑の中に多貫エステートの看板が立っているのが見えました。

未だ工事には着手していません。

 

 

 

 

 

太郎さんはそれを見て不安になりました。

「加奈さん、なんか想像以上の田舎ですね。こんなところにアパート建てても大丈夫でしょうか」

「大丈夫です。多貫グループのマーケッテイング力を信用してください」

 

加奈さんは自信たっぷりに答えました。果たしてその自信はどこから来たのでしょうか?

 

 

つづく

 


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