前回までのあらすじ
不動産投資を始めたカモネギ花子さんは不動産屋さんから勧められた物件を見に行くことになりました。自分一人では不安なので茂助さんが一緒に付いていくことになりました。
いよいよ内見の当日です。
茂助さんは待ち合わせ時間より最寄り駅に少し早く到着し、不動産屋のチラシを眺めていました。
約束の時間より5分ほど遅れて花子さんがお兄さんのカモネギ太郎と一緒に走りながらやってきました。

花子 茂助さん、遅れてごめんなさい。はあはあ。アニキが家にスマホを置き忘れて戻ったんで急行に乗り遅れちゃったの。だから各駅停車で来たんだけど、途中駅で急行の通過待ちが長くて遅れちゃった。
太郎 茂助さん、ご無沙汰しています。今日は花子に付いてきました。一緒に勉強させてください。
茂助 おや、太郎君は玉の輿に乗るための婚活で忙しいんじゃない?
太郎 いやー、婚活はなかなかうまく行きません。地主の一人娘ってなかなかいないもんですね。だから物件探しも継続しています。
茂助 ところで、途中駅での待ち合わせ時間が長いなんてことは、この駅の使い勝手は良くないね。でも、朝の通勤時はこの駅から各駅停車の始発が出るのだ。
確かに、急行よりは乗車時間は長いけど座れるのはメリットだね。
花子 そう言えばそうね。
茂助 これはUSPになるね。
花子 USPって何?
茂助 他の物件と差別化できるポイントでUnique sales proposition の略なのだよ。
賃貸住宅の場合は、入居者にアピールできるポイントだ。
例えば、チラシに「始発電車で座って通勤」なんてキャッチが書けるよね。
太郎 なーるほど。駅一つとってもいろいろアピール出来るんだ。
茂助 ものごとには全て良い面と悪い面がある。その両方を探すことが大事だよ。
この駅の場合、急行が止まらないのは悪い面だけど、通勤時に始発に乗れることは良い事だね。そこで、良い面を強調することでお客様にアピールできるのだ。
花子 確かにそうですね。
茂助 さて、少し駅前を観察してみようか。
太郎君、花子さん、駅前の印象はどう?

つづく
