まぐろ亭の休業 ああと、思わずため息をつきました。
賑やかな築地界隈を抜けて新富町の裏通りを少し歩きます。するとひっそりと営業している料理屋「まぐろ亭」に行き着きます。
特に食堂の店構えはなく下町の仕舞屋(しもたや)のままで営業をしています。玄関の引き戸をガラガラと開け、上がり框で靴を脱いであがると玄関脇の四畳半、奥の八畳、二階の六畳二部屋のいずれかに案内されます。家具調度などそれぞれに趣があってどこの部屋に通されても楽しい一時が過ごせました。特に玄関脇の四畳半は夏になるとアサガオのつるが窓辺を飾り淡い花が涼しく開花してました。いつか美しい女性と来て小粋な会話とともに遅い昼食を静かに摂るのを夢見ていました。とても〝粋〟な風情がここにはあるのです。
さて、今日久し振りに訪れると写真の「お知らせ」が。
店にはお歳の召した方もいられました。体でも害したのでしょうか。
大変気にかかります。
※筆を走らせた四行の行書体。なんとも達筆だとは思いませんか。PCのフォントでは表現できない本当の字です。(拡大して見て下さい)