イワシの油煮缶詰って知ってますか？
イワシをそのままでは臭いので多量の生姜と醤油？それに油で煮込んだ庶民向けの安価な缶詰。戦後日本の混乱期、食糧危機に見舞われた市井にＧＨＱの占領地対策の一環で無償供与された代表的な缶詰だそうです。やせ細って希望も失いかけた敗戦国市民もこのイワシの一匹で明日の日本を考えるきっかけともなったのでしょう。
当時の日本人はこのイワシ缶か学校給食で飲まされ脱脂粉乳でアメリカ人贔屓になった日本人も多いと聞いています。
が、時は経ち、世は変わり、モノの価値観も変わったようです・・・。
知らないうちにイワシの缶詰は姿カタチがそっくり。でも中身は〝チョコ〟と変貌していました。
今日、職場の男性がこの缶詰を出した時、その男性も、一匹（一つ？）とって美味しそうにかじる女性も、またそれを見ている周りの人たちも、ちょっと昔の日本では家族みんなで囲んで夕餉のおかずに一缶を開けたんだなぁという想いを馳せた人はいませんでした。
私を除いて・・・。
日本は豊かになったんですね。