カーテンの向こう | 本当にあった怖い話

本当にあった怖い話

本当にあった怖い話と意味がわかると怖い話を解説付きで書いています

高校1年のとき、関東にある某高原に移動教室に行った。

俺たちの泊まったホテルは、山の中腹に建つ結構近代的なホテルだった。

消灯前、クラスの連中は部屋や廊下ではしゃぎ回っていたが、俺と、当時付き合っていたK美、親友のS、そしてSの彼女のT子は、K美の班の部屋で、その世代特有のくだらない話をして楽しんでいた。

そのうちSとT子は、疲れが出たのか眠ってしまったため、仕方なく俺とK美は、以前一緒に見た映画の話をしていた。

すると突然、K美が驚いた様子で手を口に当て、窓のほうを指差すではないか。

「どうしたの?」と聞きながら窓のほうを振り向くと、カーテンの閉まっている窓に、外の街灯に照らされた、肩まで髪を伸ばした女の横向きのシルエットがスーッと、右から左に移動していくのが見えた。ここは2階だ、ベランダは無い、窓の下は山の斜面なので2階といってもかなりの高さだ。

「きゃーっ!!!」K美が叫ぶのと同時に俺たちは、転がるようにして部屋を出た。

「どうした、どうした!」廊下にいたクラスメイトが集まってくる。

「いま、窓に女の人の影が…」泣きながらK美が言うと、「本当か?」とみんな次々に部屋に入っていく。

部屋ではまだSとT子が寝ていた。

「おい!起きろよ!」誰かが言うと、「なんだよ、うるせーなぁ」とSが、目をこすりながら起き上がる。

「今、そこの窓になあ…」俺が説明すると。

「そんなわけねーだろ。どごだよ?」と不機嫌そうにSが言う。

「そこだよ、そこ!…」

すると全員が注目する窓の、カーテンとカーテンレールの隙間から、手のひらほどもある巨大な目が、ジーッと俺たちを見つめていた…。