■タイトル
隠された記憶
■あらすじ
『ピアニスト』のミヒャエル・ハネケ監督が、カンヌ国際映画祭の監督賞・国際批評家賞・人道賞の三部門を受賞したサスペンス・スリラー。現代社会に渦巻く個人的・政治的抑圧に対する報復、当事者の無関心。そんな今や世界中に横たわる、しかし看過できない現実を描いていく。テレビ局の人気キャスター、ジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)と美しい妻アン(ジュリエット・ビノシュ)、一人息子のピエロ(レスター・マクドンスキ)は、豊かな中産階級者として、充実した生活を送っていた。そんなある日、ジョルジュの元に送り主不明のビデオテープが不気味な絵と共に何度も届くようになる。ビデオテープに映し出されるのは、ジョルジュの家の風景と家族の日常だ。誰かが、どこかに隠れて一家の日常をこっそりと撮影している。回を追うごとに単なる映像は徐々にプライベートな領域へとエスカレートしてゆく。漠然とした不安が、確かな恐怖へと変わっていく。恐怖とお互いへの不信感から家族に亀裂が生じ始めた頃、ジョルジュは心の奥底に封印したはずの、ある遠い日の記憶を呼び覚ます。それは、子供時代に両親が引き取った孤児マジッドとの思い出だった。マジッドに理由のない嫌悪を感じたジョルジュは、嘘をついて彼を孤児院へ追いやったのだ。そしてある日、不意にピエロがいなくなった。取り乱すアンはジョルジュをなじり、夫婦の仲は険悪になる。翌日、ピエロは帰宅した。実は母親の浮気を疑っていた彼は、わざと無断外泊して心配をかけさせようとしたのだ。マジッドが嫌がらせの犯人だと確信したジョルジュは、彼の現住所を突き止め、身に覚えがないと言うマジッドを恫喝する。数日後、マジッドはジョルジュの目の前で拳銃自殺を図った。帰宅したジョルジュは眠り、昔、マジッドを追い出した時の夢を見る。
■感想
不気味な絵と謎のビデオテープが何度も送られてくる、何の意図があるのだろうか、イタズラなのか、犯人は誰なのか?それを考えるうちに隠された記憶として罪の意識を思い出し、その罪の疚しさに追い込まれていく話。ミヒャエル・ハネケ監督ということもあり、メッセージ性も高く見ることに忍耐もいるし最後は曖昧なまま終わる。それがこの監督のいいところでもあり、深い映画に感じるのだと思います。最後の衝撃のラストってキャッチフレーズは謳いすぎですが、あのラストは後を残し深く考えるきっかけになるのでとても良いと思います。当然「え?」で終わりますが、犯人が気になることは間違いなく、水泳の時にビデオカメラを回してる子供だったり、所々に犯人は誰?と思わせるような布石がありますが、これといって意味はありません。成功者として普通に見える人間が罪を犯し記憶が薄れていく中で、無意識の内に嘘で曲げてしまうこと、序盤で自転車とぶつかりそうになった時でもわかりますが、自分を正当化すること、人それぞれの格差への罪の意識、要するに大事ポイントなのは犯人探しではなく、それぞれの罪の疚しさだとということだと思います。主人公だけではなく、登場人物それぞれにも罪の疚しさを抱えていました。とて深い映画でした。目の前で剃刀で頚動脈を切って自殺したあのシーンはダラダラとした空気を一変、「うわっ」と思わず声が出てしまいます。とにかく本気で深い映画なのでボーっとして見ていると意味不明で終わってしまう映画。答えが決まってない映画でかなり深くメッセージ性は強いものの、やっぱモヤっとします。
■評価
★★★★☆
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