朝、起きて一番に玄関先で飼っている

メダカの餌やりををするのが習慣。

その時、

「アッ」となる時が時々ある。

「ジジィやっちまったな」

いや、正確にいえば、やっていないのたが。

それは、

玄関の鍵のかけ忘れ。

我家は、

取り敢えず、家長である旦那が、

寝る前に、

しっかり、夜玄関の鍵をかける決まりと言うか、

暗黙の慣習になっている。

性格的に、問題がある私には、任せられないそうだ



今は、年寄り仕様の、

念願の平屋住まいをしている。

前に住んでいた、マンションを売りとばし、

犬小屋みたいな、平屋を建てた。



マンション暮らしの時は、セキュリディはしっかりしていたし、

玄関の鍵一つで、完璧な要塞になった。

高層階だったので、下からよじ登ってくる命知らずなバカもいないので、

玄関以外の窓に鍵をかけることは、したり、しなかったり

それ程、安心して住んで居られた。



私が、マンションから戸建の平屋への住替えで、一番心配したのが、

治安。

自分の家と、自分の命は、自分で守るしかない。

老いさらばえていくだけの、年寄り世帯。

顔は強面だが、

体力はもうとっくになくなった、ヨレヨレの旦那と、

ハリガネの様な身体をした、

口だけは達者な、こうるさいババァの二人暮し。



一人娘の長女は、仕事が忙しいのか、

いや、そんな事は理由にならない。

心が無いのだ。

久しく、

「大丈夫か?」

「生きているか?」

の、確認の電話一本、かけてこない。

再三のメールも、応答なし。

ラインは、

いつの間にか、ブロックされている。

もう、諦めました。

最後の、連絡手段は、

「チチキトク、レンラクコウ」

の、電報と決めている。



私達夫婦は、

心の中で子供は、

遠いシベリアの最果ての地か、

インドの山奥か、

アフリカのジャングルの奥地に住んでいると、

思うことにしている。



防犯カメラはあった方がいいか、

歩くと、

ジャリジャリする防犯用の、砂利も敷き詰めたたほうがいいかな、

泥棒に押し込まれた時用に、

金属バットと、

スタンガンもあってもいいな、

なんて、

真剣に考えたのです。

だが、

中学生のように、金属バットをブンブン振り回す体力もなく、

スタンガンを取り上げられ、

逆に、おみまいされるという、

お粗末な結果も予想される。


杞憂です。



都会の一等地に住んで、

小金を持っているお年寄りならまだしも、

ここは、田舎。

それも、鹿も、猪も、キジもお出ましになる、ド田舎。

こんなところまで来る、

高齢者を狙った、

物好きな泥棒はいまい。

時々、エホバの証人は来るが…


玄関の鍵一つで、防犯完了のマンションと違って、

戸建は外部に総てをさらしているからやっかいだ。


家には、大小の違いはあっても、東西南北、ぐるっと窓がある。

長期に家をあける時以外、

普段、

全部の窓の鍵が

掛かっていることはまず、あり得ない。

どこかは、空いてる。

まして、夏場、夜の暑さで、

一階の寝室は網戸にして、

ウェルカム状態で、寝ているのだから。

年寄りを狙った押し込みなら、簡単に入れます。

まあ、泥棒も、入る家を選ぶ権利はあるでしょうけど。



証券会社の人が言っていました。(悪縁がなかなか切れなくて、トホホです)

「最近は、高齢者の方程、現金を手元に置きたがるんです」

それも、自分の身近に置くのだそうだ。

つまり枕元などすぐ手の届く所に置く。

これは、言いかえれば

自分意外は信じられない、って事なんでしょうか。

こと、金に関してはね。

そんな、世の中になったんだ。

あっ、

私のところは、

金欠で、枕元に置いておく現金等、一切ありませんから、

泥棒さん、入っても無駄です。



田舎は、

悪くいえば平和ボケしているのか、

よく言えば、地域のつながりが、密接だからか

昔から総じて防犯意識が薄く、

昼間、家の鍵は、かけないでちょっとそこまでの傾向がある。

家どころか、

駐車した車にも鍵はかけない。

特に、自宅の敷地内に停めてある車に施錠しない事が、ままある。

だから、

私の住んでいる県は、

上から何番目くらい車上の盗難が多い県です。



ズボラな、私は、

スーパーで買物をする時、

当然、

車の鍵はつけたままにしてある。(鍵を抜くのも面倒くさい)



ただ、いつも薄っすらと頭の中で思ってはいるんです。

もし、

買い物している間に

車ごと持って行かれたら、

「どうやって家まで帰ればいいのかなあ」

ってね。

でも、おかげさまで(なにが?)

何事も起きてない。


泥棒も、鍵付きでも

あまりの、

車の、みすぼらしさに、

手が出ないのだろう。