今、住んでいるのは
マンションにしては、駅から遠く、田舎の住宅街の片隅にポツンと立っているような、あまり利便性の良いマンションとは言えない。
なにせ、ド田舎
どうしてこんな所と言う様な場所に、さらしもののように建っています。
それでも、車社会、一戸につきニ区画まで、駐車場のスペースだけは確保されている。
車がなければ、日常が立ち行かないのが田舎の現実。
子育て世代は、共稼ぎが多いのだろうか、日中エレベーターで出会うのは、高齢者ばかり。
さすがに、長い人生を歩んで来た皆さん、挨拶もきちんと
「暑いですね」
「風吹いてますね」
さりげない会話を交わし合う。
とにかく、私も含め、高齢者が多く住んでいる。
老若関係なく、一人暮らしも、多いようです。
築二十年、退職後、老後の終のすみかとして選んで居住したとしたら、皆さん、そこそこの年齢になっているはず。
高齢になり、出ていく人もいるし、(物故)また、高齢で引越してくる人もいる。
なぜか、高層階に高齢者が、結構住んでいます。
私も、間違って高層階に住んでしまった失敗組ですが、最近ホトホトしんどくなりました。
将来このまま住み続けて、良いものか、迷う所が出てきたのです。
まず、
高齢になれば、車の運転はしなくなる。
買い物は?
タクシーや、福祉関係の車を利用しているみたいです。
マンションの玄関には、スーパーの入り口に置かれている様な、やや大きめのカートが三台常備されている。
よっこらしょ、と、車から荷物を下ろし、
それを入れ込んだカートでエレベーターに乗りこみ、自宅までご帰宅。
そのまま、カートが下まで返却されない時も、ままある。
自宅の廊下で一泊かな
「ああ、やれやれ」
また下まで、返しに降りていくの、しんどい時あるよね。
病院への通院は?
タクシーですな、当然、行きも帰りもなので、結構な出費になります。
ゴミだしは?
ご高齢の方が、マメに出せないのか、例のカートにゴミ袋を満載、カートを杖がわりに、しがみつくようにして、ゴミだししているのを見たことがありました。
因みに、民生委員をしている私の知り合いから、聞いた話では、
足が不自由なお年寄りのゴミだしを区長さんが、やってくれている所もあるという。
但し、そこは地域の住宅でマンションではない。
何処に、どう住もうと、高齢になれば、それは‥
不便なことは、数多いだろう。
ただ、
孤独が好きな人、他者との関わり合いを嫌う人には、マンションはうってつけ
玄関の鍵一つで、社会と断絶できる。
「秋深き隣は何をする人ぞ」
表札を出さない家が多く、会えば挨拶ぐらいはするが、隣の家族構成や名前も知らないので、秋でなくても何をしているか、知る由もない。
まず、引っ越しの挨拶がない‥からなあ
個々の家々は、たまたまの縁で、マンションという名の集合住居に住んでいる。
形は、寄り添うように住んでいる様に見えても、中身の住んでいる個人は、それぞれバリケードを張り巡らすように暮らしている。
最近、1階下に引越してきた、人生の大先輩と知り合いになった。
なにか、人恋しそうて、いつも話しかけてくる。
そして、‥‥話が、長い。
ご主人が、入院生活で、一日おきに、病院を見舞うという。
ご自身も、足元がおぼつかない様子で、高層階のエレベーターの乗り降りは、大変なこととお見受けした。
買い物は、日曜日に息子さんが、車で付き添ってくれるとか。
それ以外で用事があるときは、普段、タクシーを利用。
「大変ですね」、と話を聞く。
先日、突然、果物持参で我家を訪ねて来られた。
「どうぞ、家にあがって」と促しても、なかなか家に入ろうとしない。
さりとて、玄関から帰る素振りもない。
三回、「どうぞ」をくり返し、やっと靴を脱いだ。
田舎の人の、「いいですから」を、ああそうですかと、受け入れてはならない。
遠慮も、程度問題だが、三回は、
「お茶でも、どうぞ」
と、誘うべし。
それでも、帰る人は、本当に帰りたいのだろうから、ほっとけ。
という田舎の慣習を、遅まきながら、私もやっと会得した今日このごろである。