カギ騒動
は一時中断して、彼が帰ってきてから相談することに決定
ソワソワするのとズドーンと下がっちゃったテンションはどうしようもなくて、ご飯作ってても、気が漫ろ
早く帰ってきてよ~(つд`)
でもあわせる顔がないよ~
複雑複雑


そうこうしてる内に夜も更けて、携帯が鳴ったのが23時頃。
「今から帰るんだけど、迷ってるんだよね」
いきなりこんな風に言われてキョトンとしちゃったよ
「何を?」
「いや、そっちに帰るか●●の家に帰るか・・・・どうしようかな?」
もーっっヽ(≧□≦)/
「どうしたらいい?」
「そりゃ私としては帰ってきてほしいよ・・・面と向かって謝りたいし・・・」
「許さない
で終わるかもよ?」
「あーん(ノД`)」
「・・・・じゃあ駅につく頃また連絡するから迎え
に来て。まだ時間かかるから」
「うん・・・・」
次に電話が入った時には時刻は23時半少し前。
35分に電車が着くからってことだったので、電話を切ったらスグに家を出ました。
駅までは2分もあれば着くけど、いつもお迎えの車が結構な数止まってたりもするし、場所の確保のためにも早く行って待ってることにしたのです

幸い駅の前にはまだ他の車も居なかったから、下手くそなまりあでもスペース使って方向転換しておくことができました
でも・・・・
時間になっても来ないんです
電車は到着してるみたいだけど、彼は出てきません。
どっちの方面から来るかは聞いてなかったから、とりあえずそのまま待ってみることに。
アイドリングにしてたけど、時間も時間だったからエンジンは切りました。
路線情報も調べてみたけど延着のニュースとかも出てない。
なんとなく手持ち無沙汰で、無意識に目に入った“LOCK”って書かれたつまみを下に下ろしてみた瞬間“ガチャ”って音がしたんです。
あれ、ロックかかった?
って咄嗟にわかって、このままじゃ彼が乗れないので、もう一度つまみを下ろして解除したんです。
した“つもり”でいたんです・・・・
実は、これまで一度も触ったことがなくて仕組みがよく分かってなかったから・・・・
もう一度“ガチャ”って音がしたから解除されてると思っていたんです・・・・
まもなく彼が出てきました。
あ~延着だったんだなぁ~と思いながら、まだ彼に気づいてない素振りをして、彼が乗ってきたら自然な流れで『お疲れ様
』って言おうと思って前を向いてたんです。
そして彼が足早に車に近づいて、後部座席のドアノブが引かれた瞬間
“ガコッ”
不完全な音が響きました。
「えっ
」
まりあが驚いて振り返ると、彼がノブを数回引いて“ロックかかってるぞ
”って合図をしてきました。
おかしいなぁ~
さっき解除したはずなのに・・・と思って、さっきのつまみを再度下ろしました。
“ガチャ”
“ガコッ”
「えぇ
なんでっ
」
彼の視線が明らかに怒ってるのがわかりました。
焦ってつまみを何度も下ろすけど、ドアは開きません。
すると彼はキレたらしく、車から離れて、お家の方角へ歩いて行っちゃったんです
どうして開かないの~??
わけがわからなくて、他にスイッチがあるのかキョロキョロしてたら、行ってしまったはずの彼が戻ってきました。。。
・・・・と思ったら車の横を通り過ぎて駅の中へと入っていきます。
まりあは混乱してたけど、とりあえず車のキーを抜いて外からリモコンで開ければ良いや
と考え、割とすぐに彼を追いかけて駅に入ったんです。
屋根をくぐると改札があって、改札を過ぎたら右にトイレ、左にホームに続く階段があるんだけど、彼は見あたりません。
というか、誰もいない
トイレかな?と思い、出入り口横の椅子に座って待つことにしました。
けれど彼は出てきません。
彼が怒ったのは確かなので、ロックの解き方がわからなかったんだよ~
って理由説明のメールを打っていた時、飛び込んできた着信

もちろん彼です。
通話ボタンを押して、手元から顔を上げた瞬間、まりあは目を見開きました。
「もしもし・・・」
「あのさぁ
そんな悪ふざけするんだったらもういいよ
俺、今日はすげぇ疲れてるんだよ
言っただろ
今日は▲▲(某他県)に行くって
それだけじゃなく、こっち帰ってから今まで仕事してたんだよ
加えて電車は延着だしさぁ
とにかくクタクタでスグにでも寝たいくらいなんだよ
そんな悪ふざけに付き合ってられないんだよ


」
改札の向こう。
大きな窓ガラスを隔てて、線路を越えた先に見える明るいホームの上に彼はいました。
私が口を挟む隙間なんて一切ないくらい畳み掛けるように放たれる怒りの声。
違う
ふざけてなんかないよ
ホントに開かなくて・・・・
開け方わからなくて


って言いたいのに『もういい
』の一点張りで聞いてくれない
「もういいよ・・・・あっちに帰るから。まりあも帰れ」
それでも、まりあは
「違う
」
「ふざけてない
」
「誤解だってばぁ
」
って言い続けました
「やぁだぁ~°・(ノД`)・°・ここから見えてるのにぃ~
」
「俺は見えてない。あ、電車来たから。見えてるだろ?それじゃあ」
プチッ
入ってきた電車で彼が見えなくなり、電話も切れました。
そして電車が行ってしまった時、ホームに彼は居ませんでした。
今日の私、なんて最悪なんだろぅ・・・・・
まりあは力が抜けて出入り口の扉に寄っかかって呆然としました。
お金も持ってきてないから追いかけることもできない。
間もなく足音が近づいてきたので、こうしていても出てきた人の邪魔になっちゃうので帰ろうと踵を返した時でした。
すっと横を通り過ぎて私より大きな歩幅で歩いていったのは、電車に乗ったはずの彼でした。
べそをかいていたけど、慌てて車に戻ってリモコンキーを押しました。
なのに
神様は意地悪です
いつもならスムーズに開くのになかなか作動してくれなくて、彼のイライラを再燃させました(T-T)
なんとか開いて乗り込んだものの、後ろからの空気の重圧に押しつぶされそうで落ち着きません。
神様の意地悪は続き、今度はキーがうまく回らなくて・・・・
「あれっ?
なんで~
」
「なんでかからないんだよ
エンジンもまともにかけられないのかよ
」
今までにないくらい怒らせてしまったのは私だけど、今までにないくらい酷い言い方に本気で泣きそうでした
(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)(T-T)
やっとの思いでかかったエンジン。
たった数百メートルの距離が長くて辛かった。
お家に入ってからも、彼と顔を合わせるのが怖くて、無言でお風呂場に行って、お湯を貯めながら凹みきっていました。
彼もいつもなら『これかけといて~』って私にジャケットやズボンを渡すのに、この日は自分でやったみたいです。
いつまでもお風呂場に居るわけにもいかず、出てみたものの、どうしていいかわからなくて、黙ったまま晩酌の準備をしていました。
彼を待って、まりあもご飯を食べてなかったけど、空腹感なんて無くなってました。
ふと目に入った時計。
すでに日付は6月18日を迎えてしまっていました。
こんな状態で『お誕生日おめでとう』なんて言えるわけもありませんでした。
沈黙を破ったのは彼です。
「それお土産」
指さされた先にはビニール袋。
中には▲▲の名産フルーツが入っていました。
「・・・・ありがとう」
「氷の上で冷やして食べるのが美味いらしいよ」
「そうなんだ・・・・」
きっと、もう怒りはおさまってたんだと思います。
その後も普通に話しかけてくれたし。
でも・・・・だからってまりあも気にせず吹っ切るなんて出来なくて、沈んだままでした。
普段から度々、彼は私が怒ったりショゲたりするのをわかってて、わざと他の女性の話をしたりするんですが、今回もCAの話が飛び出してきて・・・・
「飛行機で寝てたら起こされてさぁ~こんな手紙もらったんだけど」
パンフレットに女性の文字で“ごゆるりとおくつろぎくださいませ
”と書かれてあるものでした。
「んでちょっと話したんだけど“えぇ~お医者さんされてるんですかぁ~?”って言われたから“そうだよ~”って名刺渡したら向こうもくれたよ。電話かかってくるかなぁ?」
凹んでいたまりあですが、相槌はうたなきゃと思って初めは
「そんなパンフレット、みんなに渡してるんだよ」
って言い返したり
「ふーん」
って素っ気ない態度を示したりしてたけど、だんだん無言になっていきました。
喋り続ける彼の横で、溢れてくる涙を隠すために俯いていました。
なんか・・・・ただでさえ傷心しているところに塩を塗られてるみたいで・・・
謝りたかったのにそれもタイミング無くして出来てないし、もう悲しくてたまらなくなって・・・・
涙がスカートにパラパラと落ちて、生理反応でひとつ鼻をすすったら彼が立ち上がり、まりあの顔を両手で包みました。
「ヤキモチ妬いたんだろ~?素直に言えば良いのに」
そのまま持ち上げられそうになって、まりあは手を払いのけようと首を降ったけど力で叶わず、バッチリ泣き顔を見られてしまいました。
「もぉーっ
」
「お風呂入っておいで」
「・・・・
」
「お風呂入っておいでよ、待ってるから」
腑に落ちないと思いながらも、意地を張ってもいられなくて・・・お風呂場に行ったのでした。
まりあがお風呂から戻ったら、確かに彼は待っててはくれたけど・・・・・
いつもの様子で、今頃ハマってる(まりあがハマらせた
)ゲームを納得行くまでしたら、いつものマッサージ(やらしくないやつよ?)をまりあにさせて、そのまま寝てしまいました・・・・
えぇーーー

( ̄□ ̄;)
結局、謝ることも『おめでとう』も言えなかったよ・・・・・


時刻はすでに深夜の2時を過ぎていました。
夜が明けたらまた彼は出勤するわけで、東京に向かうはずだから時間も早い指定なわけで・・・・
腑に落ちない・・・・
まりあは言い表せない孤独を感じながら、眠ったのでした。
次でこの話は最後になります。結末は・・・・
