電気を飛ばすという発想(IC乗車券のような非接触型)はどちらかといえば電磁システムで数cmの範囲の技術です。

ここブログでは、EVの給電システムをより簡単に便利にするというものでした。

 

一方、物流だけではなく製造業も流通業も自動化がどんどん進んでいます。いわゆるロボット化だったり。

ところが、このロボット機器たち、すべて電気で動いています。そのため、定期的な充電が必要となるものです。

ロボット掃除機ルンバを想像してみてください。自動掃除が終了したら寝床に帰って自ら充電する仕組み。

工場の機械には無理です。充電設備にまで移動して自動的に充電するなんてできないでしょう。手間暇かかりすぎます。

コストも増大します。

 

そんな不安材料を払拭してくれそうな技術を開発したと東芝から発表がありました。この12月初旬に、です。

なんと、マイクロ波を使うのだそうでびっくりです。

東芝の発表情報よりどんなものか引用してみます。

 

日本国内では総務省より2022年5月から 空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムとして「920MHz,2.4GHz,5.7GHz」

という3つの周波数帯利用が許可されている。東芝は、この中の5.7GHzを利用したシステムを作り上げた。

(帯域幅38MHz・最大32W電力を利用できる周波数だ。)

この周波数帯でターゲットに絞った給電帯を作ることで、既存のWiFiと共存利用が可能となることに成功したそうだ。

ちょっと細かいが、東芝の発表説明をそのまま貼り付けておきます。

 

マイクロ波とは?

マイクロ波無線方式は、従来の電解結合方式とは全く違う方法です。比較表をB-plus-kkから引用します。

マイクロ波では効率が悪く実用例が少ないと記載されています。東芝がこれを覆しました。

一昨年竹中公務店が開発発表したものでは、

やはり、距離はOKだが電力効率が悪いようでした。

東芝の発表内容:

給電効率が上がれば実用度は一気に増加する。

工場での充電に必要な作業が軽減できることで完全自動化も夢ではなくなる。

 

東芝では、工場や物流以外にも今後必要となるであろう電気バス対応も進めているようだ。(2017年の段階のもの)

今回の発表は給電の距離と給電効率が上がったとのことで過去の長い研究のひとつの到達点に届いたといえそうだ。

狙ったところに電気を送るということが安全にできれば凄い実用技術となる。