吾輩は猫手袋である。名前はまだない。
昨日までは
「吾輩は猫である。親指はまだない」という
なかなかオソロシイ状態でしたが、
なんとか全指揃いました
水通しは、もう少し後に。
(他の作品と一緒の日に…)と考えています。
内側の糸始末は、
「編み始め」部分以外は終わってます。
金曜ぐらいには、さすがに編み終わってるかな~と思ってたのにな…
糸始末が終わったのが今日の昼過ぎ。
予想よりも長引きました
自分が、手のひら側のデザインを
ほぼ毎段「5目飛ばし」が出てくる柄にしたせいで。
その柄がそのまま続いて
指に入って行った時に、
目が揃いにくくて揃いにくくて
目が乱れていて気に入らない…
しかも編んでみたら、けっこう編み間違いやすい柄でして
「いやいや、そもそも目が揃ってない以前に間違えてるでー」で、
何度もやり直したり立ち止まったり
時間があれば、誰でもできる
1・2・3・ダー
脳内で、猪木さんからお叱りを受けております。
ハイ、スイマセン。
そもそもなんでこんな柄にしたか。
思い起こせば、それは…(←そんな前の話ちゃうよ)
甲の柄よりも、平の柄の方が目立つなどということが、くれぐれもないように。
主人公は、ネコですよ。
あくまでも、平側は、さりげなく……とか思ってたんです。たしか。
(完全に私の「好みのモンダイ」です)
で、そこだけを熱心に考えすぎて、
「編みやすさ」を全く考慮せずに柄を配置したせいで、
ほとんどの段で5目飛ばしが出てくるようになったんですね~
手の平側から指に関しては
サクサク編める柄にするのが五本指手袋の常道だと思うのですが、
そこで裏糸編みくるみ祭りが延々と続きます。
やっちまった~
裏糸を編みくるむと、何もない所に比べると、目がひっぱれて多少は上下にずれたりしやすくなります。(私の場合)
それに加えて場所が「指」
「目が乱れやすいのは、針と針の境目だ」という仮説が正しいとするならば、
指なんて、ほぼ「針と針の境目」…。
しかも、今回、
明るい(薄い)色が地糸。
暗い(濃い)色が配色糸。
これ、目が乱れた時に、逆の時より「目立つ」ように思うんです。
アラン模様なども、生成りなどの薄い色が、黒よりも、せっかく編んだ柄がクッキリ出て良いよ~とは聞きますが、
目が乱れた時に目立つのも、やはり薄い色。
そんなこんなで、
…目の乱れが目立つ3条件(裏糸のあみくるみ・明るい地糸・針の境目)を取り揃えてしまったのかも~
と、いう訳です(という言い訳です)
さすがにこの3つ揃う部分では、
大の「輪編みの編み込み好き」の私でも
指に入って前半戦は「楽しさ」よりも「大変さ」が勝ちました。
今さっき編み終わった部分がもう気にくわない。
中指編んでても、さっき編み終えたばかりの薬指が気にくわない。
ちょっとやり直したり…またやり直したり、進まん。進まん。全然進ま~ん
修行が足りんよ!!
ハ~イ、ボチボチ頑張りますよ
どんなにやり直してでも、
ある程度のところまでは目は揃えて、
左右しっかり完成させないと
毛糸が無駄になってしまうぞ!!
せっかくお取り寄せしてあったジェイミソンズ…
(手首の紐をどうするかは、水通し後に決めるつもりです)
自分がこれプレゼントとしてもらった時に、口角が上がるか?
手にはめてみて、楽しい気持ちになるか?
無理と思うのならば、やり直し。
はい、やり直し。やり直し。
やっぱり数をこなすのは大事で、
指も7本目くらいから、ほとんど途中でやり直さなくても「私なりの許容範囲」におさまるようになってきた。
スイスイ進みだしたら、急に編む楽しさが戻って来ました。よかった
右手編んでから左手編んだけど、
右手の方が相当時間かかってました。
それにしたって、
平側の「ほぼ毎段の5目飛ばし」みたいなのは、次から、やめにしませんか?
そうしましょう
私も賛成
僕も賛成
全会一致で可決!!!!!!(誰と打ち合わせしとるん?)
ということで、平側の柄に関して、猛省です。
自分で編むからまだ良いとはいえ、
だいぶ時間が溶けました。
もう4月も半ばです。
えらいこっちゃ
巷の手袋作品、
手のひら側の方が、ハッキリクッキリした柄の作品が多くて、
甲のメインの柄よりも『圧が強い』のはなんでなんかな~、迫ってくるように見えるぞ…と感じていたけれど、
ある程度合理的に「編みやすくて、綺麗に見える柄」を選ぶとそうなりがちなのかも…ということが、薄々理解できました。
理解できたからって、次から自分もそうするかはまた別の話ですが…
ベストな手の平側の柄と、目数段数、増し目のペース、全部綺麗に配置して、
手の甲の柄だけアレンジしつつ、違う手袋を何パターンも編めたら、楽しそう♪
あとは、次編むならば、ココをもう少し、こっちに寄せて…とか
ネコの顔だけじゃなくて胴体も入れてみたら楽しい雰囲気増すかなとか、
いろいろアイデアはあるものの、これはこれで水通しして完成とします。
概ね、私の手には、だいたいピッタリに編み上がっています。
良かった~♪
「幅が広すぎる~」と、
指の付け根まで編んだ時点では思ってたんです。
が、
意外と、指を全部編んでみたら、ほぼ丁度でした
編み終えたら、本体だけめちゃくちゃ縮絨せねば、指はそのままで…できるかしら…と意気込んでいたのが、
逆に、全体的にあんまり縮まないように気を付けて水通ししましょうという結果に。
ミトンやハンドウォーマーとは、「適正な幅」が大分違うようです。
1周の目数とそれぞれの指への目の配分、増し目の数と位置などについては、
「北欧のニットこものたち」の嶋田先生の5本指手袋の構造を、ほぼそのまま参考にさせていただきました。
ほんの1~2段小指下がりを付けたり、親指の1周の目数は1目多かったりはしています。
指は数段多かったはず。
柄は全部オリジナルに変えています。使用糸も針の号数も違います。
針は主に4号。指先の減目が始まった後は2号を使ってます。
私が今、構造も含めてイチからデザインするなら、ここの指の間の巻増し目はたぶん4~5目にするだろうな…というところが2005年の嶋田先生のこの本では2目とか3目になっています。
そのせいで(?)私がはめると、手の平側の編み地が、指の間にだいぶ引っ張り込まれる…
なので、指を全部編み終えた後、幅が「意外とピッタリ」になったのかなと思います。
筒状のミトンやハンドウォーマーなら
そもそも指の間に引っ張られる編み地の分を多めに編んでおく必要はないわけで……
そこが5本指手袋とは違うのかもなと改めて勉強になりました。
いままでつくった手袋の中では
たぶん一番、大きめに編み上がっていますが、
これから水通ししたらどうなるか、
お客様の手元で使い込まれて洗濯されたときにどうなるか、考えたら、
ちょっと大き目仕上げもアリなのではないかと言う気もしています。
(今回は防縮ウールではないので)
大倉山まで見に行った時に展示されていた素敵な手袋たちも、
見た目がちょっと大きめで、かつ魅力的だったから、
私の猫さん手袋も、そんなに変な「サイズ感」じゃないと思いたい……平均的な日本人女子にはデカいのだろうか…こちらとしては、男子でもいいんだけど。
せっかく嶋田先生の本を落札してお取り寄せしたので、
親指の裏側の柄もちゃんと続くように気配り
(左手の親指を下げて撮影しています)
親指の上の、巻増し目すべしと書いてあったところは、
巻増し目から目を拾うのがいつも大変すぎて嫌になるので、
こんな感じで別糸を2段仕込んで、
2段目で減目しておく手を使っています。
見えにくいですが、
上のうすいピンクの目が10あるのに対し、
濃いピンクの目が13あるのです。
私は休み目の両脇の目もとりあえず拾ってから、あとで目数を合わせます。
過去に編んだ、編み込みの5本指手袋も一緒に撮影。
右下の可愛いのは三國万里子先生のakatebukuro
今回と使用「毛糸」が一緒なので、出して来ていろいろ確認しました。
左下の波模様のは2019年に編んだオリジナル。NEW4PLY(朱色は廃番色)です。
読み返してみたら、5年前に一生懸命考えたこととか、けっこう忘れちゃってたね…
シュッと細めに見えるように、指の股の目数を工夫することで、「見た目の幅」を絞ったモノ。
幅広に見えるakatebukuroの方が、付けた感じがきつめです。
親指の増し目の開始位置とペース、
増し目によって柄が倒れて行く方向
脇のライン、カフのデザインなど、それぞれ違って興味が尽きません。
5本指手袋は、面白い!!!
水通しして干すのは、
スギ花粉・ヒノキ花粉が身の回りから消えた頃にします。
配色が何となく…いや、身の回りにあるものに影響されやすいからって、さすがにソレは無いと思うんだけどな…
ちなみに、今回は在庫の中から「杢糸っぽいカラーリング」のものばかりを選んで使用しました。
akatebukuroは冴えたカラーリング。すっきり透明感がある色彩で統一されていました。
今回の猫の手袋は、じわっと温かみのある色彩にしてみました。
五本指の手袋を編む際に、力を貸してくださった皆様、
この型の手袋を今こそ編もうと背中を押してくださったmaman先生、ありがとうございました。
ネコの顔がドーンと入った大人用って、
昭和や平成の初めならアウトだった(動物の大きな柄が入ってるもの=子供用)と思うんだけど、
もう令和だから、なんとか許容範囲だと良いな~♪
さて、次、行くぞ♪
次も、なかなか時間がかかりそうなもの(手を動かしながら考える系)です。
春の間に進めておきたいけど、今日はもう初夏の気温
半袖でウールを編んで行きます