《ドル円》
東京時間のドル売りの流れを引継いだ欧州市場前半のドル円は、95円前半から94.44円へ下落し、NY序盤まで94円台で揉み合った。その後に発表された米個人消費、所得の内容が、市場予想よりも良かったことがドル買戻しを誘い、95円半ばへ上昇した。また、新生GMの早期再建の期待から220ドルのNY株式上昇を受けて、ドル円はストップロスを巻き込みながら、96.82円をつけ、96.62円で引けた。
【東京市場戦略】
GM破産法適用申請を睨みながら東京、欧州時間序盤の動きは、リスク回避後退に対する対処が、NY時間以降の取引形態と異なった。GMが清算されなかったリスク回避から、ユーロなど他通貨が対円で買われる中、ドルは対円でも売られやすい展開だったが、昨日の米経済指標の改善によって、ドルの堅調さが浮き上がった格好だ。懸念されていた米4月消費支出、所得が予想より改善する中、5月ISM製造業景気指数が42.8で、製造業活動の拡大と縮小の境目を示す50は下回ったものの、縮小幅は過去8ヶ月で最小となり、株価と商品相場が上昇した。その中、ドル上昇も95円半ばまでと見ていた市場筋のドルショートカバーの動きは激しく、一気に96円台半ばへ大幅上昇となっている。週末と昨日の東京時間のリスク回避後退に対する動きが妙だったことが裏付けられたと思われる。ドル急落リスクを抱える反面、リスク回避後退によるドルと円の関係は、円売り/ドル買いが基本であると見てよいだろう。東京時間は、
前日より大幅なドル上昇になったことで、機関投資家及び輸出企業のドル売りが先行すると見られ、若干のドル下落が予測されるが、ドル下値は限定的と見る。

ドル買い 96.45円
ストップロス 95.95円
ターゲット 97.20円
(8:00、96.53円)

《ユーロドル》
EU圏5月製造業PMI改定値と独5月製造業PMI改定値が改善されたことを受けて、1.41ドル後半から1.4248ドルへ上昇したが、米経済指標上昇によるドル買いが先行し、一時的に1.4145ドルへ下落した。ただ、リスク許容度上昇に合わせてユーロドルは1.4238ドルへ再上昇したが、短期筋の利食い売りに圧されて、1.4155ドルで終了した。
【東京市場戦略】
EU圏経済指標の改善傾向が鮮明になり始め、ユーロドルが底堅くなっている。中国5月の製造業活動が3ヶ月連続で拡大した上、全米5月ISM製造業の縮小ペースが5ヶ月連続で鈍化したことが明らかになり、世界経済の改善期待に伴う原油需要増加による原油価格上昇に連動したユーロドルの上昇期待は強まったとみている。昨日は、チャート上での目先の目標を達成したことから、短期筋の利食い売りが先行したが、ポジションが軽くなっている余裕があり、世界的な株価上昇展開の中、ユーロドルの下値は限定的と見てよいだろう。

ユーロ買い 1.4150ドル
ストップロス 1.4100ドル
ターゲット 1.4250ドル
(8:00、1.4160ドル)

《ユーロ円》
GM破産方11条申請が経済混乱を回避させたため、ユーロ円の買いが急速になり134円半ばから137.25円へ大きく上昇した。終盤にユーロドルの利食い売りに影響を受け、136.72円で引けた。
【東京市場戦略】
欧米経済指標の内容が良かったことがリスク許容度の上昇に繋がっており、円売り他通貨買いが強まる円キャリートレードと見られる動きが強まった。東京時間は、ドル円に実需売りも観測され、序盤はユーロ円も緩むと見られるが、懸念されていたGMの短期再建期待が強まる中、暫くはユーロ円の底堅い展開が見込めるだろう。また、市況回復に資源国通貨買いが強まることに連動したユーロ円の上昇も期待できそうだ。

ユーロ買い 136.60円
ストップロス 136.00円
ターゲット 137.50円
(8:00、136.68円)