第2章  これだけは知っておきたい!基本操作編

12.行と列の挿入・削除:表を広げたり縮めたりする基本技  

こんにちは!「創意工夫の伝道師」「Excel & Google スプレッドシート 両方使える おもしろ Tips」運営者の「モーリー」です。

 

スプレッドシートでデータ集計やリスト作成をしていると、「あ、ここに新しい項目を追加したい!」「この行、もういらないな…」といった場面に頻繁に遭遇しますよね。そんな時に必要になるのが、**行や列の「挿入」と「削除」**です。

今回は、ExcelとGoogle スプレッドシートの両方で使える、行と列の挿入・削除の基本技をご紹介します。これをマスターすれば、あなたの表はまるで生き物のように、必要な形に自由自在に変化させられますよ!
 


行や列を「挿入」する:表にスペースを作る

新しいデータを入れたいのに、ちょうどいい場所にスペースがない!そんな時は「挿入」を使います。挿入すると、既存のデータは自動的にずれて、新しい行や列のためのスペースができます。

挿入の基本操作

1.  挿入したい場所を選択する:
  ・行を挿入する場合:

   新しい行を挿入したい場所の「行番号」(左端の数字)をクリックして、その行全体を選択します。


 ・列を挿入する場合:

  新しい列を挿入したい場所の「列番号」(上端のアルファベット)をクリックして、その列全体を選択します。


 ※ポイント:選択した行の「上」に新しい行が、選択した列の「左」に新しい列が挿入されます。

2.  挿入を実行する:
  Excelの場合:
  ・ 選択した行番号または列番号の上で右クリック → 「挿入」を選択。
  ・リボンの「ホーム」タブにある「セル」グループの「挿入」ボタンをクリックし、「シートの行を挿入」または「シートの列を挿入」を選択。


  Google スプレッドシートの場合:
        ・選択した行番号または列番号の上で右クリック → 「〇行を上に挿入」/「〇行を下に挿入」または「〇列を左に挿入」/「〇列を右に挿入」を選択。
        * 「挿入」メニュー → 「行」または「列」から選択。

  ※Google スプレッドシートは、右クリックで「上/下」「左/右」を選べるので、より直感的に操作できますね。

 

Excelの操作イメージ:

 行の挿入

   

 

 列の挿入

  
 

Google スプレッドシートの操作イメージ:

 行の挿入

  

 

 列の挿入

  

 

 挿入メニューから

  ※現在選択されているセルが起点になります。

  行の挿入

   

 

  列の挿入

   

  


行や列を「削除」する:不要な部分を整理する

もう必要のないデータが入っている行や列は、きれいに削除して表をスッキリさせましょう。削除すると、その行や列のデータは完全に消え、残りのデータは自動的に詰まります


削除の基本操作
 1.  削除したい場所を選択する:
 ・行を削除する場合: 削除したい行の「行番号」をクリックして、その行全体を選択します。
    ・列を削除する場合: 削除したい列の「列番号」をクリックして、その列全体を選択します。

2.  削除を実行する:
     Excelの場合:
       ・選択した行番号または列番号の上で右クリック → 「削除」を選択。
       ・リボンの「ホーム」タブにある「セル」グループの「削除」ボタンをクリックし、「シートの行を削除」または「シートの列を削除」を選択。
    Google スプレッドシートの場合:
     ・選択した行番号または列番号の上で右クリック → 「〇行を削除」または「〇列を削除」を選択。
        ・「編集」メニュー → 「行を削除」または「列を削除」から選択。
  

Excelの操作イメージ:

 行の削除

  

 

 列の削除

  

 

 「ホーム」タブ→「セル」グループ→「削除」

  

 

Google スプレッドシートの操作イメージ:

 行の削除

  

 

 列の削除

  

 

 編集メニューから(選択している行 または 列)

  

    


複数行・複数列をまとめて挿入・削除する

「一気に5行追加したい」「いらない列が3つあるからまとめて消したい」という場合も簡単です。

まとめて挿入・削除したい数だけ、行または列を選択してから操作します。

    例えば、3行挿入したい場合は、既存の3行を選択してから「挿入」を実行します。すると、選択した行数分(この場合は3行)の新しい行が挿入されます。削除も同様です。
 
※複数行・複数列をまとめて挿入・削除する操作イメージは基本的に単一行の挿入・削除と同様です
 挿入・削除される行数だけが異なります

挿入・削除の注意点と「元に戻す」の活用
大変重要な箇所ですので次のセクションで深堀します
数式への影響:
 行や列を挿入・削除すると、それに合わせて数式内のセル参照が自動的に調整されます。しかし、意図しない場所に影響が出ないか、特に複雑な数式を使っている場合は注意が必要です。
 
データの欠損:
削除したデータは基本的に元には戻せません(「元に戻す」機能を使わない限り)。削除する際は、本当に不要なデータであることをよく確認しましょう。
 
「元に戻す」の活用:
    もし間違えて挿入・削除してしまっても、焦る必要はありません!すぐに「元に戻す」(`Ctrl` + `Z`)を実行すれば、直前の操作を取り消すことができます。この機能は、スプレッドシート作業の最強の味方です。
 

挿入・削除の注意点の深堀り

第3章で紹介するような数式が埋め込まれている場合に思い通りの結果にならないことがあります
 
例1: 集計関数が予期しない結果になる:
 SUM関数の例で説明します。
 SUM関数は指定されている範囲の数値を集計しますが、挿入・削除によって集計範囲が外れる場合があります。
 (範囲指定をしている他の関数も同様です)
 例
 1.シートの最終行で数量と金額を集計しいてます。
  
 2.入力行を増やしたいので1行増やします。
  
 3.この方法で挿入した場合、集計している関数の集計範囲は元のままです。
  空白の1行にデータを入力しても集計されません。
  
 4.集計している関数の範囲を調整する必要があります。
  
 
例2:絶対参照が設定されている式:
 具体的な事例は上げませなが、数式中に絶対参照というものが使われている場合に数式の結果が間違った値になることがあります。
 相対参照と絶対参照については、第10章で解説します。
 

まとめ:表を自由に操るための必須スキル!

 

行と列の挿入・削除は、スプレッドシートでデータを整理・加工する上で欠かせない基本スキルです。

挿入: 新しいスペースを作る(選択した行の「上」、列の「左」にできる)
削除: 不要な部分を取り除く
複数選択: まとめて操作できる
困ったら「元に戻す」!

これらの操作をマスターすれば、あなたのスプレッドシートは、どんなデータにも柔軟に対応できる強力なツールへと変わります。ぜひ日々の作業で活用してみてくださいね!
 

次回の予告

次回は行と列の幅調整:見やすい表を作るための「幅」の調整術について紹介します。

 

このブログは週2回  水曜日と土曜日に Excel と Google スプレッドシートに共通した Tips をお送りします。

 

 

最後に皆さまへのお願いです

20年前に和歌山城で出会った命の恩人に届けたいと思って作った曲を YouTube で公開しています

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この曲が和歌山の人まで届くことをずっと祈っております

ご協力、よろしくお願いいたします