人生が動き始める
慢性疼痛体験記⑦に書いたインナーチャイルドの癒しを重ねるうちに、少しずつ現実が変わり始めました。
これまで「世界は怖い所だ」という前提を自ら設定して、怖い現実を自ら選び取ってきたフシがありました。
(例えば人から褒められても、その部分はスルーして注意されたところだけ重く受け止める等。)
「これからはどんな世界を見ていきたい?」
そう自分に問いかけると「愛や調和を見たい」という答えが返ってきます。
そんなの理想論だ、という人もいることでしょう。
それでもいいです。
世の中には嬉しいことと悲しいことが同時に存在していて、どちらに目を向けるのか、自分で選ぶことができるのではないか、と思っています。
慢性疼痛の激痛で、「もう生きたくない」とすら思っていた時、ひたすら耐えたり、呆然と立ち尽くして何もせずに地獄を見続けたこと、そこからすがるような思いで動き出してみたことも、全て私なりの選択です。そこに良い/悪いはないと思っています。
痛みから学ぶこともあります。
その痛みという、つらい経験をしながら今日も生きているあなたも、私も素敵です。
とはいえ私もまだまだ練習中で、時々昔の自分の思考パターンに戻るような日もありますが、そんな自分もOK!
ネガティブもポジティブも、しっかりしてても、だらしなくても、どちらでもいい。日替わりで機嫌か変わったっていい。
自然界だって季節や天気が日々うつろぎ、揺らいでいるのだから、人だってそうでしょう。
どんな私でも、私は私をもう見捨てないよ。
そういう思いで生きています。
簡単に自分を見捨てようとしてきた私にとっては大きな進化です✨
慢性疼痛の痛みを抑えるために、平木クリニックで処方のお世話になっていましたが、いよいよ減薬が始まり、その後ついに投薬をやめました。
慢性疼痛に6年近く苦しみ、初めて処方を頂いてから1年もかからなかったため、つらくても自分の内なる声に向き合ってみて良かったと思っています。
かつて常に力が入っていた体も、だいぶ力みが取れて生きやすくなってきた気がします。
平木先生は、慢性疼痛患者の減薬後の痛みのぶり返しの症例を数多く知っていらっしゃるので、その心配から私の減薬には慎重でした。
ただ、私は疼痛の原因がおそらく私の心の在り方にあったことを理解し、生き直すための自己との向き合いを重ねてきました。そんな今の自分の力を信じてみたいから薬をやめたいと伝え、ご理解していただきました。
もしまた痛くなったとしても、それは私の心がまた何かメッセージを送っている証拠。そうしたら焦らずまた向き合って癒していこう。
とことん、あなたに付き合うよ。
そんな気持ちです。
6年以上苦しんできた慢性疼痛にほぼピリオドを打った、
そんな状況の中で、慢性疼痛の身体的な直接原因と思われることが判明することになるのです。
子宮外妊娠の手術で、まさかの事実が発覚
慢性疼痛の薬を止めて、幸い腹痛も起きることなく何とか生活していました。
夫も長年子供を待ち望んでいたため、意を決して体外受精に臨むことにしました。
結婚して10年近く子宝に恵まれず、慢性疼痛が悪化するまでは不妊治療を続けていましたが、妊娠経験はありませんでした。
体外受精もなかなかの痛みが伴い、ホント私って「痛み」の経験のスペシャリストだなーと冷や汗をかきながら耐えました。
慢性疼痛の薬をやめて1ヵ月ほどたった時、なんと今回1回目の対外受精で妊娠判定が出ました。
夫も私も何だか信じられず、喜びと共になんともフワフワした不思議な感情を抱きました。
ところが、妊娠周期が進んでいるにも関わらず、いつまで経っても胎嚢がエコーに映りません。
このままでは子宮外妊娠の恐れがあり、母体に危険が及ぶため緊急手術、1週間ほど入院となりました。
結果として今回、お腹に来てくれた子は空へ帰っていくこととなりましたが、親子セラピーで胎内記憶に関する学びもしていたため、不思議と悲しみよりも、私のもとに来てくれてありがとう、という感動の気持ちが大きくなっていました。
長南華香先生の講座を受けた際、「子供は親に想いを持って地球にやってくる。」のだと聞きました。
今回、短期滞在になった子が、私にメッセージを携えてきたのだとしたら、それは何だったのだろう?
そう思った矢先、思わぬ形でメッセージを受け取ることになるのです。
術後はしばらく全身の痛みで身動きが取れず、まずは歩行訓練からという状況でしたが、主治医から今回の手術内容について説明を受けました。
主治医によれば、今回は子宮外妊娠の中でも1%以下の極めて珍しい症例であったと言われました。
子宮外妊娠では、卵管や卵巣、子宮の入り口付近などに着床するケースが多いそうなのですが、今回私の場合は子宮と腸が接触している場所の腹膜が癒着し、そこに着床したのだそうです。
え?!
どうやって子宮を飛び出してそこに行くの?
疑問だらけですが、人体にはまだまだ不思議なことがあるようです笑
その説明を受けた際、主治医は「これまで大掛かりな手術を受けたりしましたか?」と聞いてきました。
私の答えはNOなのですが、主治医によれば今回の腹腔鏡手術で私のお腹の中に子宮、腸、膀胱など臓器同士が接している箇所の複数において、多くの炎症痕があったのだそうです。
その炎症痕が「癒着した腹膜」として表出していたため、今回の摘出手術の際に合わせて、お腹の広範囲にあった癒着を取り除いた、とのことでした。
そうした炎症はなかなかエコー検査では映らないもので、手術で直接見ることで判明することが多いのだそうです。
私は主治医に「長年慢性疼痛で苦しんできた」ことを話しました。すると、「お腹にたくさん炎症が起きて、なんか無理やり体が自力で直してきたのでしょうね(苦笑い)」と言われました💦
そっか。。。
そっか。。。
そうだったのね。。。
なぜ炎症が起こったのかは今となっては医学的には調べようがないだろうけれど、たぶん自分を痛めつける生き方をしてきたからなのでしょう。
こんな広範囲に炎症が起きてたんだね…、そりゃ痛いよね。
痛かったよね。
私はずっと私の頭が痛みを作りだしている・感じさせているのだと思っていました。
ごめんね。
本当にごめんね。
ごめんなさい。
きっと、今回こんなにめずらしい形で私のお腹に来てくれた子は、大事なことを教えに来てくれたのではないか、と感じました。
ママはお腹を痛めるほど頑張ってきたんだね、
でも、もう痛めなくてもいいんだよ✨
そのままでいいんだよ✨
そう言われているような気がして、感動で涙があふれてきました。
手術後の傷の痛みはまだあって、万全な状況ではないのですが、私はまたしても「痛み」から学ぶ機会となりました。
(慢性疼痛闘体験記⑨へ続く)