今回は、下世話な?しかし生活していく上で無視することのできない経済的な側面について記していきたいと思います。

人の価値観はさまざまですが、

経済面に大きく重きをおく方は、福祉の仕事を選択していくことは難しいところがあります。

理解されている方が多いとは思いますが、

時々「(福祉の仕事で)お金をたくさん稼いでお金持ちになりたい」という方と出会うものですから、

この記事を書いておこうと思いました。

 

世の中にはお金が入ってくる業界(仕事)とそうではない業界(仕事)がありますが、

福祉は残念ながらお金が入ってくる業界ではありません。

 

介護保険制度で言うと、国が定めた介護報酬単価(公定単価)が決まっており、自由な価格設定ができなくなっているので、

いわゆる客単価なるものを上げるためには加算を無理に積み上げていく以外にできないため、売上を増やすには利用者数、加算を増やしていかなければならないわけですが、

そこには限界があります。

(保険外サービスという道はありますが、一部の経済的に恵まれた方ばかりが顧客となるでしょう。)

また、経営者になって、複数の事業所を立ち上げることができたとしても、一等地に豪邸が立つわけではないかと思います。

つまり、経済的な側面以外の価値観にウエイトをもった人間ではないと、福祉の仕事を生涯に渡って続けていくことは厳しいところがあるということです。

 

しかし、生活ができないというわけではありません。

夫婦共働きでしたら、世帯としては、贅沢をしなければ普通に暮らしていくことは十分できます。各々月に20万円の収入があれば夫婦で40万円となります。)

 

参考に、私のデイサービスの管理者としての給与収入をお伝えすると、高いところで月40万円程度でした。また、福祉の仕事のスタートを切った社会福祉法人は、初年度に年収が500万円を超えていました(賞与年4ケ月分)。

このくらいの給与収入は、社会福祉士として、目指して行ける金額ということです。

数年前に、ワンステップを経て特養の施設長という話しがあったのですが、その際は年収600万円以上とのことでした。

仕事との相性、兼ね合いの中で、また今後人手不足が加速していくだろう中で、その金額をどうとらえるかは人によりさまざまかと思います。

 

 

また、「お金を運用」していくという視点を持って、

例えば「ドルコスト平均法」のようなかたちで、若いころから資産運用をしていくとか、

現在の世の中でしたら、30年程前とは異なり、資産を作っていく情報が一部の人だけに限られて流通するものではなくなっているので、

やる気や学ぶ力さえあれば、資産を形成していくことが十分可能なはずです。


困っている方のお役に立てる福祉の仕事がしたいけれど、経済面が心配という若い方は、ぜひお金を運用していくことも併せて学んでいくとよいですね。

 

 

いずれにせよ、勤め人になるのであれば、1日の大半の時間を費やす仕事選びはとても大切と思います。

自分に合っているのかどうか? 対人援助職に向いているか?

やりがいを感じられるか?

好きな仕事なのか?

自分の価値観と合っているか?

…といった観点で選ばれるとよいかと思います。