接種呼びかけ中止は妥当 子宮頸がんワクチンで学会
共同通信社 6月24日(月) 配信


 日本産科婦人科学会は22日、子宮頸(けい)がんワクチン接種を積極的に呼びかけるのを中止した厚生労働省の勧告は「妥当」とする声明を出した。ワクチンの効果と安全性を独自に調査することも明らかにした。

 声明は「安全性が確認されるまでの間、強い推奨を一時中止するとの勧告は妥当だ」とした上で、「今後、専門家によって接種の安全性が科学的かつ速やかに確認されることを期待する」とした。

 小西郁生(こにし・いくお)理事長は、接種を受けて重い症状が出た人がいることについて「重く受け止めている。基本的には安全なワクチンと考えているが、もう一回冷静になって評価したい」と話した。

 また、風疹患者数の増加を受け、学会は不妊治療を始める女性に対してどの程度抗体を持っているか検査したり、ワクチンの接種歴を確認したりといった対策を徹底するよう学会に所属する医師に注意喚起した。

 妊娠した女性が風疹に感染すると、胎児が心臓病や難聴など「先天性風疹症候群」になる恐れがある。