「私は子宮頸がんにかかるリスクがない」と言っていいのは、
一度も性交経験がない女性だけ。
HPVの感染頻度![]()
・女性の50~80%は生涯に1度はHPVに感染する。
・女子大生の約6割が子宮頚部にHPV感染。そのほとんどが高リスク型HPV(Winer RL,2003)
・尿道炎で泌尿器科を受診した男性の36%から尿中にHPVが検出。31%が高リスク型HPV。
HPV陽性者のほとんどは無自覚。HPVによる感染病変はない(小堀他,2008)
HPVの感染経路![]()
・子宮頸がんを引き起こすHPVに感染している1人とでも性的接触を持つことでHPVの感染が広がる。
・膣でのセックスだけじゃなくて、皮膚(手とか)、粘膜(口とか)の接触で簡単に感染する。
・なので、コンドームの使用で100%防げるわけではない。
・感染予防は現実的に不可能。なので、HPV感染予防ワクチンが注目されている。
HPVの感染後の経過![]()
・HPV感染の一過性感染は90%以上が2年以内に自己免疫で排除される。
2~3年以内に90%が消失とする報告も。
70%は1年以内に排除される。
HPVの感染後のがん化への経過![]()
・排除されなかったごく一部が5~10年の長期持続感染を経て、がんに進行する。
・がんになる前の状態が、異型性といわれる前がん状態に。・異型性もその多くは自然に消失。
・実際にがんに進行するのは、軽度異型性の1%、中等度異型性の10%、高度異型性の20~30%
・がんに進行するのはHPV感染者の1000人に1人程度
*発がん性タイプ=ハイリスク型=高リスク型