実は、韓流ドラマを嫌っていた僕は、再再々放送の「冬のソナタ」を仕方なく見てからだった。何が冬ソナやねん!何がヨン様やねん!とこういう時だけ関西弁になる悪い癖が…本当に見るものがない状況で「ほらね、やっぱ大したことないでしょ。ありふれたメロドラマやんけ」と悪態つくために見てた。んがっ!ハマった!!どこまで単純な人間なんだ、僕は。ご都合主義の展開に、大袈裟な演技…と思っていたが、そんなことはどうでもいい。ハラハラドキドキしながら、涙を拭うタオルを首に巻き、バッチリ鑑賞しました。


そこから、韓流映画、ドラマにハマった。「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンにノックアウトされ、彼女の出演する映画は観ちまった。ジャクソン・ブラウンの曲が使われていたりするところも素敵。


「グエムル 漢江の怪物」に度肝を抜かれ、ストーリーとかじゃなく、こんなんが襲ってきたらパニックになるよね、を徹底的に味わうことになる。


「親切なクムジャさん」これは観ない方がいいと思います。トラウマ級です。僕は、もし子どもが理不尽な犯罪に巻き込まれて命を奪われたら、全てを失う覚悟で、犯人を監禁し、長い時間をかけて復讐をする…的なことを言ってた時期がありましたが、それを集団で実行しちまったお話し。こんな話を映画化する韓国って…すごい、と帽子を脱いだ作品でございます。


感情の起伏なのか、起伏の落差感の大きさなのか、人の感情を剥き出しにして乾き切った文脈に晒す力なのか…それはそれは、日本のドラマや映画では実現できない振り幅をスコンと見せてくるグリップの強さなのか。エンタメが意味する「娯楽」の中に気持ち悪さや不愉快さが含まれていると思えるのだ。僕が観た韓流はこんなものではない。


つい最近、ネトフリの「寄生獣〜ザ・グレイ」を観た。乾いてると思う。主人公のチョン・スヨンを演じたチョン・ソニが素敵だった。ソル・ガンウ役のク・ギョファンは「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(タイトル悪すぎ)に出ていた印象に残っていた。6話で完結するので、ギュッと詰まっていて、迫力もあり、スタイリッシュ。第6話のラストで新一役の菅田将暉が登場して右手で握手を求める場面に胸が高まった。日本版の実写映画化が大好きだった僕は続編が楽しみだと思った。


韓国は国策としてエンターテインメントを輸出産業として捉えていて、育成にかなりの金と時間を費やしてきたらしい。その結果として、音楽も映像も世界的に一流になっていて、日本は遅れをとっていると思える。「パラサイト 半地下の家族」がアカデミー賞作品賞、監督賞をとったことに危機感を持たなければならないと密かに思っている。日本映画はアニメと特撮、時代劇以外でユニバーサルに評価される作品を生み出しうるのか。


韓国映画で一番好きなのは、何を隠そう「カンナさん大成功です」というコメディ映画なんだなぁ。音楽が素晴らしい、キム・アジュンが熱演している、ストーリーが最高だ…日本の漫画原作なんですけどね。日本でのリメイクは惨憺たるものだった。そのうちブログで紹介します!!


「寄生獣〜ザ・グレイ」の続編が楽しみだ。「魔女 ザ・ウィッチ」の続編もキムダミ主演で行って欲しかったなぁ。ま、そんなとこなのよね。


んだよ、韓流ぅう