ホームへ入所した母ですが・・・

たぶん自分は捨てられたんだ・・・と思ったまま入所したのだろうと思うととっても後ろめたい気持ちで一杯になった。

自宅へ戻ると、今まで母がずっといた場所・・・そこに居ない母・・・を思うだけで泣けてきた・・・。

母の認知症が進み始めてからは、生活は母中心になっていたから、ポカンと本当に心に穴が空いたような・・・無気力状態になった。

 

今までは、認知症の母がいるから「あれも出来ない、これも出来ない。一人にしておけないから飲み会も行けない。食事の支度や片付けもあるから出掛けることも出来ない・・・」とずっと我慢してきたけれど・・・母をホームへ入れた途端、それらをする気にもなれなかった。

 

考える事は、「大丈夫かな?食事は食べられているのかな?楽しく過ごしているのかな?夜は眠れているのかな?」と母の事ばかり・・・勝手な娘です。

 

ホーム入所の翌日、ホームから電話があった。・・・え・・・何かあった?と不安を隠しきれず電話を取ると、「ご心配されていると思い、連絡しました。昨日はあれから○○したり、○○したり、お食事もちゃんと取られていますし、落ち着かれています。ご安心下さいね。」との事だった・・・。

心底ほっとした・・・こんなにほっとするのは久しぶりなぐらいほっとした。

翌日、必要な書類がありホームへ行った。

帰宅願望が多少なりともあるので、入所してから1ヶ月は直接母には会わない方が良いと言われていたので、遠目で母の様子を見ていた。

母は他の入所者さんととんちんかんだが、話をしていた。

新しいケアマネさん、介護リーダーの方からも話を聞いた。すると「今日は午前中、カラオケをしたんですよ!」というのでびっくり・・・歌は好きだが、専ら童謡とか賛美歌とかしか歌わなかったから、「カラオケは歌えないでしょ?」と聞いたら「美空ひばりの川の流れのようにを歌われて、すっごく上手でした!」とその時の写真も見せて貰った。

・・・有難い・・・みんなに優しくされて、母は幸せなんだ・・・家に居て私達に怒られるよりも良かったんだ・・・と自分に思い込ませるようにした。

 

前のケアマネさんにご挨拶をした時に、私は「この選択が正解か間違えかは分からない。もしかしたら間違えているのかもしれないけれど・・・でも、このまま在宅で見ていても、母本人も辛いだろうし、家族も精神的に追い込まれる・・・だから、分からないけれどホームへ入れる事にしました」と言った。

するとケアマネさんは、「そんな正解とか正解じゃ無いとかは誰も分からないのよ。でも、駄目なら駄目でまた考えればいいのであって、お母様・ご家族の事を考えれば、良い選択をしたなと思います」と言って貰った。

 

だから、もしかしたら「厄介払いをして・・・」とか言われてしまうかもしれないけど、そうじゃない。そうじゃないのは自分たちが一番分かっている。

お互いの幸せの為に・・・それぞれの生活のために・・・と思った。

 

つづく