2箇所の施設見学で、何故かクタクタになった兄と私。

 

「どうする?もう何ヶ所か見る?」と私が言うと、兄は「そうだな・・・」と答えた。

 

が、暫くすると「そんなには変わらないだろう・・・何処も」と言った。

 

多分、正確にはそれぞれ全部違うのかもしれないけれど、私達からしたら1箇所目が基準になってしまったので、それよりも良さそうかそうじゃないか。
それだけだったのかもしれない。

 

それでも、「私が自分で入るなら、1箇所目が良い」と言った。

 

2箇所目の所は、附帯設備っていうのかな・・・それが部屋にはベッド・マットレス。あとエアコン。のみ。

シーツ・布団・布団カバー・枕は持っていかなければならないとの事。しかも3組ずつぐらい。
部屋にはトイレは付いているが、トイレットペーパーは自前で準備。これは1箇所目も同じだった。

 

2箇所目の所は、おやつはおやつ代を請求される。

そこは、入所金はゼロだけど、月々の費用が年金を上回った。そして、結構+αの費用が発生するのがネックだった。

入所金を考えれば1箇所目だってかなりの額を払うわけだから、その分高いじゃんとおもうけど、そこは入所から5年以内の退去ならば日割り計算で返金される。

消却分もない。なので、万が一の時にも「勿体なかった・・・」とは考えにくい、良心的な値段設定だった。

 

悩んで悩んで・・・1箇所目に決めた・・・

 

数日後・・・兄が・・・

 

「もう、本当に頑張れない?」と聞いてきた。

私が「・・・やっぱり反対なの?気持ちが揺らいじゃった?」と聞くと兄は「やっぱり(母が)可哀想で・・・」と言った。

このときに、母はショートステイ中だったので自宅には居なかったが、このショートステイに送って行くときにもかなり拒絶していたらしい。
ショートステイ先に付いても「震える声で、下を向いて、お願いですからお願いですから・・・家に帰してください」と言っていたと兄が言った。

いつも、ショートステイへの送り迎えは兄がしていてくれたから・・・それを目の当たりにして、兄は母を老人ホームへ入所させることはやはり可哀想な事となってしまうのだろう。たぶん、長男としての責任・親を見ること・・・色々な葛藤があるに違いない。

「一番、お前(私の事)がお母さんの事をみているんだから、大変なのはわかる。で、お前がもう駄目だ・無理だというのであれば仕方ないけど・・・」と。

 

私は「もう少し頑張れるかもしれないけど、頑張れないかもしれない・・・」と答えた。それが正直な気持ちだった。

いくら「認知症」の母でも、いらつく事もあればストレスが爆発する事もある。何よりだんだんと優しくなれない自分がいたから・・・。怒ってしまう駄目な自分。怒られる可哀想な母・・・もう、堂々巡りだった。

夜中のトイレ誘導・介助ももういっぱいいっぱいだった。1日2~3時間しか通しで眠れずに会社へ行けば、精神的にもきつい。母のお風呂介助、そして食事の支度・・・

先の事を考えることすらイヤになっていた。

でも、ココで兄弟の意見が違えば後で揉める原因になる。母をホームへ入れる・・・それを兄弟で同じ意見じゃないと駄目だ。

寝ていた弟をたたき起こして家族会議をした。

 

・・・つづく。