こんにちは。培養室です。

今日は精子の計測している機械についてのお話をします。
精子の計測は、開院当初から精子運動解析装置SMAS(Sperm Motility Analysis System)を使っています。
なぜSMASを使っているかというと、患者さまに正確な精液検査の結果をお渡ししたいからです。
従来の精液検査の方法では、胚培養士が精子をカウントして、精子濃度や精子運動率などを出します。
この方法だと測定者の熟練度や測定者によるバラつきが出てしまうため、正確性に欠けてしまいます。

そこでSMASを使うことによって、測定者にバラつきがなくなり、

従来の精液検査よりも正確な計測結果が出すことができます。

そんなSMASについて今日は報告があります。
開院から苦楽をともにしてきたSMASが新しくなりました!

 
新しくなったことによって、何が変わったかと言いますと、精子の観察できる範囲が広くなりました。
今までは30万画素(640×480)でしたが、新しいSMASは530万画素(2592×2048)になりました。

数字だけだとわかりづらいので、下図を見てみてください。
撮影面積は約4倍になりました。

 
(DITECTより参照)

SMASは高精細カメラを使用していて、最新鋭のソフトウェアアルゴリズムで精子を自動解析してくれます。
精液検査の結果の用紙は、いつもと同じですが、精子の計測範囲が約4倍となったことで、より正確な結果をお届けできるようになりました。

精子も不妊治療をする上で大切になってきますので、正確な精液検査の結果を出すことによって、みなさまの治療のお役に立てればと思います。