昔、フィンランドにまだ来たばかりで、語学学校に通っていた頃のお話。

先生が、

「フィンランドでよく見るけど、あなたたちの国であまり見かけないものは?」

と私たち生徒に聞きました。


すると一人の生徒が

「Jono(行列)」

と答えたんです。


ブルーベリーだとか、森だとか、そういう「物」を想像していた私たちはビックリ。
と同時に、クラスの全員が納得する答えでもあったのです。


ここでは(場所にもよりますが)買い物をするときも番号札を取って並ばないといけないし、バーでも行列は当たり前。


なんと、役所などの公共機関はおろか、病院や歯科でも予約するときものすごく待たされるのです。

まずは予約の電話。
午前中に電話をかけて、しばらくお待ちくださいの機械音の後、担当者が電話口に出るまで待たされますし、担当者が電話に出てくれても、それから時間を予約し、医者に会うまでに時間がかかるのです。

しかも、公立の医者や歯科の場合はその電話も午前中かけなければならず、たいてい10時以降にかけるとその日に診察してもらうことはほぼ不可能でしょう。逆に、何故もっと早く電話をかけなかったのか攻められます。

医者の予約の時間も、電話をかけた当日にアポイントが取れることはほとんどまれで、大抵翌日とか2.3日後、ひどい場合は何ヶ月も先という事もあります。


実は私も、フィンランドの歯科(公立歯科ですが)にかかるとき、すごく嫌な思いをした経験があるのです。
歯科の定期健診をして欲しくて、電話でアポイントを取ったのですが、それが電話をした日から約半年後。

それから定期健診をし、かなりの数の虫歯が見つかった(!!)のですが、そのときに予約した診察の日から、患者数が多いため予約の日が確定できない、半年後にまた連絡を入れる、とのこと。

やっとの思いで半年我慢したものの連絡が来ず、私から電話をして事情を話し、私の歯科のアポイントはどうなってるのか、怒り口調でまくし立てた所、さらに半年待たされることに。


私立の歯科は料金が高いと聞いていたので、それから診察日をしぶしぶ待っていたら、ちょうど連絡が来るはずの時期に、

「長らく待たせて申し訳ありません。それでも患者数に目処がつかないので、私立の歯科へ行ってください」

との旨の手紙をもらいました。


・・・b



それから、どんなにお金がかかろうとも、歯科だけは私立に通うようにしています。
福祉国家で知られる北欧・フィンランドといえども、問題はあるようです。


今月は私の歯医者の定期健診月間。
健康はお金では買えませんものね。

歯は一生の宝物、でございます。



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