ちょっと僕の話。
専門学校を卒業し20歳でこの業界に入ってから、今年で26年目になる。
初めて勤めた職場は「特別養護老人ホーム」 1999年だからまだ介護保険法施行前。老人福祉法の時代だった。
当時の特別養護老人ホームは「入所者が外に出るなんてとんでもない」という施設で、部屋の窓は当然の事ながら、いたる所に鍵がかかっており入所者自ら外に出るなんて事は不可能だった。
また、お恥ずかしい話ではあるが働いている僕も「入所者が外に出るなんてどんでもない」と思っており、「入所者と一緒に外に行こう」なんて発想を持つ事もなく日々行わなければいけない業務のみを行っており、その特養で勤めていた数年間の間、入所者と一緒に外に出たのはたったの1回だった。
あれから四半世紀。
月に1度、現場の皆さんが撮った写真を指定のフォルダに入れてくれるのだが、枚数は100枚を優に超えている。
それらの写真を眺めるのが僕の楽しみの一つでもあるのだが、入居者の皆さんが「陽の光を浴びた写真」が本当に多い。
※写真が横になってしまっている物がありすみません・・・
時代が変わった、と言えばそうかもしれない。が、働く人の意識も変わらなければ、陽の光を浴びた姿は創りあげられる事もないし、そのような姿が写真に収まる事もない。
特別養護老人ホームに入居していようが「一人の人」であり、人は生きるために自宅(暮らしの場)から外に出ていく、という事は至極当たり前の事であるといった職員たちがいるからこその「陽の光を浴びた写真」
他にもいろいろな姿の写真がたくさんあるので、これからも「活きて、生きる姿」の写真をどんどんとアップしていきますね!
毛呂征也