公開授業

ユノが今まで
誰にも打ち明けることが出来なかった
正直な気持ちを告白していると

授業の終了を知らせるブザーがなりました

けれども、後ろの大人たちは
誰一人としてその場を離れることはありません

見学者たちも、生徒たちも
真剣にユノの話に耳を傾けています

オ・ジン先生も
もはや中断させることを諦めたようです



「よく眠れなくなって、昨日は掃除中に倒れてしまいました」

父兄たち、とりわけチョさん、パクさん、ユさんが、はっと息を飲みました

「その時、上級生が僕を保健室に運んでくれました
今考えると、上級生は僕のことを見守ってくれていたんだと思います
そして、クラスのみんなが、保健室に給食を運んでくれました」

生徒たちの思いやりの心に
父兄たちは胸がいっぱいになりました

「そして、保健室で
今日の授業には、必ず出るようにと
ナム先生に言われました
僕に勇気を出すようにって」

チョさんたちがナム先生に対してお辞儀をしています

「それから、小さな頃から
僕をずっと見守って、育ててくれている町の人たちにも、応援してもらいました
僕は、自分が1人じゃないってことを忘れていたみたいです
今、この授業の中で、はっきりと思い出しました」


ユノが帰ってきた!


チャンミンも、キュヒョンも、シウォンも、ドンヘも、ウニョクも、シンドンも
そしてクラスのみんなも
いつものユノが帰ってきたと喜びました

ユノは、その澄んだ瞳で
オ・ジン先生の顔を真っ直ぐに見て
続けました

「先生、許してください
僕は、国語の授業を受けたいです
みんなと一緒に授業を受けさせてください
お願いします」

言い終わると、深く、頭が膝につくくらい
お辞儀をし続けるのでした

オ・ジン先生は、憮然として何も答えません

正直、何を言えば良いか
どうすればこの場を収められるか
頭を働かせていました


「先生、僕からも、お願いします」

チャンミンが立って、ユノと同じようにお辞儀をします

「先生、僕もユノと一緒に授業が受けたいです
お願いします」

ドンヘもお辞儀を始めました

「「「僕も、お願いします」」」

ウニョクとシンドンとキュヒョンが同時にお辞儀しました

「先生、許してください
お願いします」

シウォンもお辞儀しています

そして、クラスメイトが全員立ち上がると

「「お願いします」」と頭を下げました

その姿を見て
ナム先生が言いました

「さあ、オ先生、答えてください」

生徒たちは頭を下げたまま、じっと耳を澄ませています

「許しがたいことではあるが
今回だけは、司教様のような大きな愛で
許してあげることにしよう」


オ先生の、まるで威厳を保とうとするかのような発言を聞いて
後ろの父兄たちは呆れ顔です

「ってことは、ユノも授業に出て良いんですね?」
シンドンが顔を上げて聞きました

「だから、今、そう言っただろう!」
先生は怒ったように答えました

その瞬間、クラスメイトたちは

ヤッターー!!

みんなが顔を上げて喜びました

後ろの大人たちは拍手しています

ユノは、ゆっくり顔を上げると

「先生、ありがとうございます」
とお礼を言いました


続きます


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