《'90年代初頭にNWOBHMの再来か!?・・・ってちょっと騒がれた件 その10》

BONHAM 【THE DISREGARD OF TIMEKEEPING】/国内盤/UK

$もりもりのメタル感想文

(1) THE DISREGARD OF TIMEKEEPING
(2) WAIT FOR YOU
(3) BRINGING ME DOWN
(4) GUILTY
(5) HOLDING ON FOREVER
(6) DREAMS
(7) DON'T WALK AWAY
(8) PLAYING TO WIN
(9) CROSS ME AND SEE
(10) JUST ANOTHER DAY
(11) ROOM FOR US ALL

言わずと知れた故ジョン・ボーナムのご子息ジェイソン・ボーナム。AIRRACE、VIRGINIA WOLFでの活動は今一つパッとしませんでしたが(苦笑)、激動の'80年代も終わりを告げようとしていたその矢先、遂に自身の冠バンド、その名も『BONHAM(ボーナム)』にてシーンに殴り込みをかけたのでございました。本作は'89年に正に満を持して発表されたデビュー作。【無限】と名付けられた邦題がまた我々聴き手のイマジネーションをより一層掻き立ててくれますねぇ。当時は「原点回帰」やら「ルーツへの敬意」やらで幾度となく『LED ZEPPELIN』の名が取り沙汰されており、前年度にはあの悪名高き?KINGDOM COMEが一大センセーションを巻き起こしたりしたものでございます。(笑) あの「事件」をジェイソンがどんな思いで見ていたのかは我々には知る由もございませんが、とにもかくにも真の意味での「継承者」が遂にそのベールを脱いだのでございました。・・・・・さてさてタイトル・トラックでSEの(1)に続くオープニング・ナンバー(2)を聴いて「ありゃあ~、アンタもかい?」って思った方も少なくなかったんじゃないでしょうか?(笑) いやはや、「アンタもかい?」ってのは妙な言い方ですが(笑)、とにかくモロに「ツェッペリン」的。続く(3)もモロに「ツェッペリン」的。(笑) 独特の間(ま)とアタックの強さが特徴的なジェイソンの親父譲りのドラミングもまた「らしさ」に拍車を掛けていると言えると思います。加えてVoのダニエル・マックマスターも「ロバート・プラント」クリソツ。(笑) ・・・まあこの辺り「予想通り」と思うかどうかは聴き手次第でございますが、少なくとも僕的には「KINGDOM COMEよりよっぽどツェッペリンっぽいなぁ~。」なんて思った次第でございまして。(比較すな。笑) ただこれは決して悪い意味ではございません。例えばKINGDOM COMEは非常にわかりやすい「ツェッペリン的要素」を自身の音楽にビシバシ詰め込んでおりましたが、あくまでも「HRバンド」として呼吸しておりました。一方このBONHAMは確かに「ぽい」ものの、なかなか一筋縄ではいかない音楽性を築いていると言えると思います。独特の荘厳さとメロディアスな旋律が見事に融合した(4)などは個人的には名曲だと思いますし、エスニックな薫りと不思議なメロディ感覚がクセになりそうな先述のオープニング・ナンバー(2)も素晴らしい。またグルーヴィーでミドルテンポながらドライヴ感のある(5)、壮大な大地を匂わすスケール感溢れる(6)もお気に入り。後半はややマニアックな雰囲気が致しますが、幻想的でプログレッシヴなムードを醸し出すバラード・ナンバー(11)もまた秀逸な1曲だと思います。・・・それにしても実に独創性に満ちた世界観でございますねぇ。ですが決して難解な感じはせず、意外と?キャッチーなメロディが多いってことも特筆しておきましょう。KINGDOM COMEほど即効性の強いとっつきやすさは無いかもしれませんが、間違いなく聴けば聴くほど味わい深さが増すアルバムだと思いますよ。・・・・・ちなみに。(2)(3)辺りではロバート・プラントそっくりの歌を聴かせてくれるダニエルですが、後半へ進むに従って全然似なくなりますのでどうぞご安心を。(何でやねん。笑) 『プラント・クリソツ度』ではさすがにレニー・ウルフには勝てません。(どんな度じゃ!?笑)

お気に入り:独特の荘厳さとメロディアスな旋律が見事に融合した(4)を始め、エスニックな薫りと不思議なメロディ感覚がクセになりそうな(2)、グルーヴィーでミドルテンポながらドライヴ感のある(5)、壮大な大地を匂わすスケール感溢れる(6)、幻想的でプログレッシヴなムードを醸し出すバラード・ナンバー(11)など。