《もりもりの北欧メタル感想文 その5》

TNT 【KNIGHTS OF THE NEW THUNDER】/国内盤/ノルウェー

もりもりのメタル感想文

(1) SEVEN SEAS
(2) READY TO LEAVE
(3) KLASSISK ROMANCE
(4) LAST SUMMER'S EVIL
(5) WITHOUT YOUR LOVE
(6) TOR WITH THE HAMMER
(7) BREAK THE ICE
(8) U.S.A.
(9) DEADLY METAL
(10) KNIGHTS OF THE THUNDER
(11) EDDIE

(11):Bonus Track

ノルウェーと言えばTNT。本作はVoに驚異のハイトーン・アメリカ人シンガー、トニー・ハーネルを迎えての1発目、'84年発表の2ndアルバムになります。Voの交代によるところも大きいですが、前作よりもあらゆる面において飛躍した作品と言えるでしょう。またこのTNT、ここから3rd、4thと確実に大きく成長していくわけですが、そういう意味ではこの2ndの内容はまだまだ発展途上にある作品とも言えます。ついでにジャケット・デザインも発展途上と言えるでしょうねぇ。(笑)本作品、まず彼らのあの独特な音楽性が少し確立されつつあります。Guロニー・ル・テクロのハイ・テクニカルで一風変わったギター・プレイと、トニー・ハーネルの天まで突き抜けそうなハイトーン・ヴォイスが織り成す楽曲の数々は実にユニークで個性的。基本北欧らしい透明感のあるメロディアスなHMなんですが、ファスト・ナンバー(2)やドライヴ・チューン(6)、勇壮な(10)など、何か不思議な魅力があるんですよね~。アメリカやイギリスのバンドには決してないものがここにはございます。とりわけ北欧メタルのシンガーよりも北欧メタルらしい(笑)トニーの歌声は聴く者を実に瑞々しい気持ちにさせてくれます。特にしっとりとした叙情バラード(5)のような曲ではそれが顕著に表れ、そのクリスタルの如き綺麗で伸びやかなハイトーンは本当に聴いていて心地良い!本CDのライナーによれば、新Voは元MSGのゲイリー・バーデンが最有力候補だったらしいのですが、いやぁ~トニーに決まって本当によかったぁ~。(笑)ゲイリーがVoだと恐らく(いや絶対。笑)全然印象が違って聴こえたでしょうねぇ~。(第一こんなハイトーン無理だろう。笑)Vo交代劇からも分かるように本作は前作1stと違い世界(アメリカ)進出を狙って制作された作品なのですが、でもそこはまだ当時の北欧圏の1国、まだまだマイナー臭漂う垢抜けない作風であることは否めません。しかしながらここには確かにその後の未来へと繋がるダイヤモンドの原石とも言うべき音楽性がしっかりと根差しております。そして確実にバトンを受け渡し、'89年のあの奇跡の大名盤【INTUITION】の誕生と相成るわけなのでございます。・・・なんつって。(笑)

お気に入り:メロディアスなファスト・チューン(2)、美しくしっとりとした叙情バラード(5)、やはりファストな(9)の他、一風変わったドライヴ・ナンバー(6)、比較的洗練されたキャッチーな(7)、荘厳かつ勇壮な雰囲気の(10)など。