午前の続き
PSA高値生検の結果 前立腺癌と 言われました。
さぁ どうする?
少し横道にそれます。
日本でもPSA検査はさかんですが
アメリカもPSA検診が普及し 前立腺癌の発見数が 3倍になりました。
ところが 前立腺癌の死亡数は減らず。(年齢調整済) ずっと横這いです。
イギリスは PSA検診が普及してないので 発見数はアメリカより大きく下回りますが 死亡数はアメリカとピタリ一致します。
前立腺癌の死亡数はわずかに減少させるけど、それ以外の死亡数が増えていると 考えると自然です。
まだ 死亡数が 横這いならいいです。
これからが ちょっと 怖いはなし。
日本では?
45~49歳までは 前立腺癌の発見が5倍になっていますが、アメリカと同様に 死亡数は横這いです。
ところが
50歳以上の層では なんとびっくり
死亡数が 増加しています。
あちゃ~~
前立腺癌の死亡数は 60歳以上で30%以上
80~84歳では 2倍以上増加しています。
それは 恐らく 術後の合併症 や抗がん剤によって
放置例より 早く亡くなったと考えます。
若い世代では、体力があるので、耐えられたんでしょうけど。
ところで ステージと 前立腺癌の 5年生存率
ステージ | 5年実測生存率(%) | 5年相対生存率(%) | |
I Ⅱ Ⅲ IV 不明 計 | 92.1 93.1 85.7 51.1 80.8 86.2 | 100.0 100.0 100.0 62.0 96.3 100.0 |
がん研究振興財団「がんの統計'15」全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率(2004~2007年診断例)
これは 放置も 手術も含めてすべての総数ですが。
ステージⅢまでは 放置してても そんなに簡単に死なない癌なんです。
まぁ 私から言えば 病理が間違えてるんだけど。
その一方 手術はかなり 侵襲的で、QOLも著しく下げます。
私なら 絶対しません。
これを踏まえて、前立腺癌と言われたときは 是非 手術の前に 立ち止まって セカンドオピニオンを お勧めします。
前立腺癌手術しないと決めてるわけだから
侵襲性の高い前立腺生検も必要ないと思います。
日本では健康保険があるので、負担が気にならず、ほぼ全員か、大多数が
医師の言う通り手術受けます。
その後合併症が増えたり、免疫力低下したりする結果とおもうのでが、逆に死亡数がふえてます。年齢調整すると。
しなくてもよい手術して予後を縮めてるケースが沢山あると思います。
その3は 最終章の予定
(その4にするかもしれないけど)
実際の 最近の 私の臨床例 や
前立腺癌と 診断されたときの私のお勧め治療。
そもそも 近藤誠先生のいうように PSA検診さえ、しないほうがいいのか?
そんなところを 考察したいと 思います。
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