糖質制限Q&A | ほぼ年中無休 もりぞの内科の「ホンネでぶつかる医療の話」

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専門は糖尿病ですが、内科一般診察しています。時に子供も。糖尿病で病院を迷われている方、介護施設を探している方、ご相談下さい。

ブームになるにつれ


風当りも厳しくなる 糖質制限ですが。



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夏井先生が 答えていますので


私の見解も踏まえて Q&Aを



まず 糖質制限で 寝たきりには ならないと思います。




Q 糖質制限をすると筋肉が落ちるのでは?



清野豊先生は「糖エネルギーが不足すると体は自分の筋肉を分解してアミノ酸に変え、筋肉量がどんどん減ってしまう」と言っていますが、この「糖新生」という代謝は最初に肝臓で起こり、飢餓状態が続いた場合のみ筋肉の蛋白質が使われます。絶食を続けない限り筋肉は減りません。

(ちなみに、正常な血糖は 100mg/dl なので血液量が 4lとすると、必要糖質は 4g。角砂糖1個分あればいいようです。これぐらいは糖質制限しても、それ以上摂取しています。)





Q 骨密度が落ちて骨粗しょう症となる。


骨粗鬆症の原因はカルシウム ビタミンD 加齢等によるものであって、糖質を減らすこととは関係ありません。

ちなみに、骨粗鬆症の検査って、割と再現性が低い検査、つまり何度か測定すると、結構バラツキのある数字がでることが多いので、どの機械で検査したかって事も大事でしょうね。



Q 科学的根拠や指針がない。


長期のデータはもちろんりませんが、アメリカ糖尿病学会では2004年から有効な治療法の一つとして認めいてます。 


スウェーデンでは国家が糖質制限を推奨しており、国民の23%が実行しているようです

http://低糖質.com/review/cat16/41.html


日本では 北里大学の山田悟先生などが2014年1月に 有効と 発表しています。


ガイドラインは後からついてきます。



Q 糖質制限で死亡率があがるというのを見ましたが


国立国際医療センターの分析では、27万人を対象とした調査で、糖質制限をしていない人の1.31倍になったと報告していますが、この調査は492の論文から9本を選んで分析したものです。どうしてこの9本が選ばれたかは不明です。 この9本の中のいくつかは世界的に有名な論文ですが、結論はいずれも糖質制限肯定的です。 残りの論文はレベルの低いもので、なぜか糖質制限に否定的な結論をだしています。つまり優秀な論文は、結論としては糖質制限に対して良いイメージなんです。


今後もう少し、様子を見ていかないとわかりませんが、糖質制限で死亡率が増加することは現時点ではないと考えています。



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もりぞの内科 年中無休
(12/31 1/1 1/2除く)
糖尿病診療

院長 森園 茂明
福岡県北九州市八幡西区上上津役2-14-17

電話:O93-611-5335

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