薬剤(もちろん糖尿病薬以外)に よる 低血糖は 以前からよく言われており
頻度は 少ないですが
考えておかないといけません。
降圧剤(レニベース セロケン etc)
利尿薬
アスピリン
睡眠薬 向精神薬
抗不整脈(シベノール リスモダン)
胃薬(タガメット)
抗生剤(ニューキノロンやペニシリン系)
インターフェロン
抗てんかん(アレビアチン)
ワーファリン
なんてのが 報告があります。
最近 セフェム系抗生剤 ピボキシルキ基を有するもので 数例重篤な低血糖報告があって注意喚起となっています。
http://www.watarase.ne.jp/aponet/blog/img/meiact_pi_change_2012_4.pdf
iPhoneからの投稿
これも頻度は かなり少ないと思いますが 一応頭に入れておかないといけませんね。
ピボキシル基を含む抗生剤は
フロモックス
メイアクト
トミロン とかで
かなり使われていますね。
重症報告例は 1歳以下だけのようなので、大人は大丈夫と思うのですが・・・
1歳以下は、ちょっと使いづらくなりました。
(頻度はかなり少ないですが重症例なので)
カルニチンの血液検査も保険対象外なので
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低カルニチン血症、低血糖に至る機序1)2)
ピボキシル基を有する抗菌薬は、消化管吸収を促進する目的で、活性成分本体にピバリン酸がエステル結合されています。これらの薬は吸収後、代謝を受けてピバリン酸と活性本体になります。ピバリン酸はカルニチン抱合をうけピバロイルカルニチンとなり、尿中へ排泄されます。この結果、血清カルニチンが低下することが知られています。
カルニチンは、食物からの摂取のほか、アミノ酸からの生合成により体内に供給されます。また、ミトコンドリア内での脂肪酸β酸化に必須な因子です。空腹、飢餓状態では通常、脂肪酸β酸化によって必要なエネルギーを確保し、糖新生を行います。しかし、カルニチン欠乏状態だと脂肪酸β酸化ができず、糖新生が行えないため、低血糖を来たします。
1): MeleghB,etal.BiochemPharmacol. 1987; 36: 3405-3409.
2): HolmeE, et al. Lancet. 1989; 2(8661): 469-473.
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カルニチンは 以前私のブログでも書いたとおり
http://ameblo.jp/morizononaika/entry-11180180807.html
脂肪酸を燃焼してエネルギーを産生する時に、脂肪酸をミトコンドリア内部に運搬する必須の役割を担っているそうです。
そのため
ダイエット薬としても有名です
しかし
ダイエットに どれくらい効果があるかどうかは 未知数ですが。
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