第3話 お金ってなに??Vol.2です。

お金は経済を語る上で絶対に外す事が出来ない重要なものです。第2話でお金とは
何なのかを説明していきましたが、実はお金にはもっともっと重要な意味があり
ますので、今回はそれを見ていきましょう。

お金の性質とは何でしょうか。第2話で”何かを買う時に必要なもので、いつでも
別のモノ交換できる共通の価値”と説明してきましたが、もうちょっと掘り下げて
みましょう。

皆さんのお父さんやお母さんは働いてお給料をもらっています。お給料は勿論お金
でもらってますよね。なぜお給料をお金でもらうのでしょうか・・?

 ※ちょっと話が変わりますが”給料”は英語で”Salary”です。で、この”Salary”の
  語源はラテン語の”Sararium”から来ていて、さらにこの言葉は”Sal”という言葉
  から派生しました。”Sal”とは”塩”の意味で、古代ローマの時代の兵士はお給料
  を塩でもらっていたのです。当時塩は非常に貴重なモノで、塩があればあらゆ
  るモノと交換できたそうです。
  ちなみに英語の”Salt(塩)”や”Salad(サラダ)”もこの”Sal”からできた言葉です。

話がちょっとそれてしまいましたが、皆さんの家族が生活していくためには様々な
モノが必要です。自動車、食事、服、家から普段使ってる石けんまで、多種多様で
す。ですがお給料を何かのモノでもらったとしたら、皆さんの必要なモノを買うこ
とが出来ませんね。
そうです、お金の重要な性質として、お金が”色々なモノに交換できる共通の価値が
あるモノ”ということが挙げられます。
お金があれば、すぐさま欲しいモノ・必要なモノを購入することが出来ますが、
モノの場合は、そのモノを買いたい人を探さなければならなくなります。
これでは非常に不便ですね。お金であれば、みんなが認める共通の価値ですので、
何でも買いやすくなります。

こう考えると、会社の活動も同じ事が言えるのが分かると思います。
”現金”をたくさん持っている会社は、いつでも必要なモノを買えますし、何か
突発な問題が起きても対処できます。ですが、お金があまりない会社はすぐには
対応できないかもしれません。そのため経済的に言えば、お金(現金)をたくさん
持っているということは有利なのです。
ただ、注意して欲しいのは、”お金をたくさん持っている=良い会社”、
”お金がない会社=悪い会社”と理解してはいけない点です。
会社はお金以外にも”資産”というモノを持っていて、これは会社の財産なのです。
その為、”お金がない=悪い”という意味ではありません。
この”資産”については今後詳しく説明していきますの安心してくださいね。

さて、お金に話を戻します。お金を別の視点で見てみましょう。
それは、
 ”お金自体もモノである”
です。
何やら話しが難しくなってきたように思えますが、最後まで読んでくださいね。
なるべく簡単に説明していきますので・・

皆さんもお金には色々な種類があるのを知っていると思います。
日本では”日本円”という第2話で説明したお金が使われていますが、アメリカでは
”米ドル(US$)”というお金が使われています。中国では”人民元(じんみんげん)”です
し、お隣の韓国では”ウォン”、ヨーロッパでは”ユーロ(Euro)”ですし、イギリスは
”ポンド”です。国によって使われているお金はみな違います。
勿論日本のコンビニに行って、米ドルで何かを買おうとしても買えませんが、アメ
リカに行けば立派なお金として使えます。

お金を”モノ”として考えると、日本円を使って、”別の国のお金というモノ”を
買う事もできると思いませんか。実際できるのです。
これを”為替(かわせ)”といいます。
ニュースで”本日の為替レートは1ドル82円で取引されております”といった言葉を
よく耳にすると思いますが、これは”1ドルというお金を買おうとすると、日本円で
82円になります”と言う意味なのです。

ですが為替の場合は、お菓子を買う場合とは大きく異なる要素があるのです。
例えばお菓子なら大抵値段が決まっていて、今日100円なら明日も明後日も100円
です。
ですが為替の場合、時間で値段が変わっていきます。これが為替を分かりにくくし
ている最大の原因です。
まぁ為替については次回もっと詳しく説明していきますので、今日の段階では
お金を”モノ”として考えれば、他国のお金を日本円で買えるんだ~くらいに理解
しておいて頂ければOKです。

では次回第4話は”為替ってなに??”です。
さて”中高生のうちに知っておきたい経済・経営の基礎”第2話は”お金”の話しです。

皆さんがどこかで何かモノを買うとき、必ずこのお金を使用しますね。
ですが、これは皆さんだけではなくて、会社も何か買うときはお金を使いますし、
もっと言えば”国”もお金を使っています。今回はお金の価値とその仕組みを見ていきましょう。
 ※お金には”お札”と”硬貨”がありますが、今回のお話しでは”硬貨”は除外します。

皆さんの財布の中にはきっと何らかのお札があると思います。1000円、5000円、
10000円札、もしかしたら今では殆ど見かけない2000円札を持っているという珍しい人もいるかもしれませんね。
ではどのお札でも構わないので、1枚出してみてみてください。どのお札にも
”日本銀行券”と書いてあるのが分かりますか?お金が日本銀行券というのはどういう事でしょうか・・
一言で言えば「”日本銀行”という銀行が発行している券で、それをお金とする」と
決められているからです。
”日本銀行”って何なの?という疑問が湧くかもしれませんが、今はそういう銀行が
あるんだと思っておいて貰えれば構いません。本ブログで追々説明していきます。

この日本銀行券に1,000円の価値、5,000円の価値、10000円の価値を持たせて、それぞれ1,000円札、5000円札、10,000円札としているわけです。

ですが、1,000円~10,000円の価値と言われてもピンとこないのではないでしょうか?なぜなら、お金の価値はそれを使う時の価値と比較しなければ意味がないからです。
皆さんが普段買っているモノを思い出してみてください。例えば服。綿製のあるTシャツが2,000円で売られていたとしましょう。皆さんがそのTシャツを買ってもいいなと思えば、そのシャツは確かに1,000円札2枚分(2,000円札なら1枚分)の価値があると皆さんが判断した事になります。ですが、同じ綿で出来ているにも関わらず、ブランドもののTシャツになると10,000円を超えることもざらです。
しかし皆さんがそれだけの価値があると思えば、その服はその価値になる
のです(※)。
つまり、お金自体は大した価値があるモノではなく、お金と取り替えられるモノがあるから価値があるわけです。

 ※ブランドは”そのブランド自体に価値がある”と言うことと、”大量に作ることが
  出来ない”という意味で、「価値が高い」と言うこととなります。
  この”大量に作ることが出来ない”=”世界的に数が少ない”→”希少価値がある”と
  いうのは実は経済の世界ではものすごく大切なことですので、覚えておいてく
  ださい。

こんな話しがあります。日本はモノが溢れていますから、何か買う時は必ずそれと同等の価値のお金を支払うことで、お金に価値を持たせています。ですが、1960年代のアフリカのある国では内戦(1つの国の中で行う戦争)状態にあり、そこではお金よりも砂金や塩のほうが価値が高かったという話しです。つまりお金を持っていても買うモノが無いので、お金を持っていても意味がないという状態です。塩なんかは生きていくのに必要なモノですから、お金よりも価値が高かったと言うわけですね。砂金はつまり”金(きん)”ですから、その国だけでなく、世界のどこに行っても
通用する価値があります。”金”に関しては実はもっと説明が必要ですので、ブログを進めていくうえで追々説明していきます。

”お金”というモノが何となくイメージがついたでしょうか。
でも"お金"に関してはまだまだ色々な特色があります。
次回第3話は”お金って何?? Vol.2”です。
第1話 経済ってなに??

さて記念すべき”中高生のうちに知っておきたい経済・経営の基礎”第1回は、そもそも”経済”って
何なのかから話していきたいと思います。
ニュースや新聞、いたる所で”経済”の話題は出てきますね。でも経済とはどんなこと
なのかを具体的に説明できるかと言われれば”う~ん・・”となってしまうのではないでしょうか。
でも実を言うと経済は皆さんが毎日行っています。経済に関与していない人は1人もいない
といってもいいほどです。
経済とはそれほど身近なものなのです。

 ※これから先、色々と経済用語が出てきますが、今の時点では正確な意味が分からなくても
  余り気にせず読んで貰えればいいです。今後のブログで色々解説していきますので。

皆さんは何か欲しいものや必要なものがあればお金を出して買います。当たり前のことですが、
これが経済活動です。でもこれだけでは「???」となるかもしれませんので、もっと詳細に
落とし込んでいきましょう。
勉強に使うシャープペンシルが必要になりました。さて、文房具屋さんへ買いに行かないと
いけませんね。
そこで1本100円のシャープペンシルを買いました。勿論あなたはお金をお店の人に払い、
お店の人は代金を受け取っています。
(消費税の5円は無視してくださいね・・ ”税”に関してはいずれ詳しく解説します。)
これがあなたの経済活動です。
えっこれだけ?と思うかもしれませんが、あなたがしたこの”買う”という行為には実はたくさん
の意味があるのです。

まずあなたが買ったこのシャープペンシル、例えばプラスティックやアルミで出来ていると
しましょう。プラスティックは殆どが石油からできていますから、石油を採掘している
ところから、石油を買わないといけませんね。次は石油をプラスティックに加工します。
この加工でも多くの人が働いていることでしょう。さて次はプラスティックをシャープペンシル
で使う部品の形に加工します。加工された部品がシャープペンシル工場に運ばれて、シャープ
ペンシルになるわけです。
今度はアルミです。アルミは地面に眠る鉱物ですから、アルミ鉱石を採掘し加工して、シャープ
ペンシルに使える部品にし、シャープペンシルに組み立てられるわけです。

さてここまでの過程でどれくらいの会社や人を経由してきたか想像できますか?石油を採掘する
会社、日本では石油(アルミも)は採掘できませんから当然”輸入”です。すると”商社”が関わってきます。
商社は海外の採掘会社から石油を買い、日本に持ってきて(輸入して)プラスティックの精製会社に
売ります。
プラスティック精製の会社はこの商社から石油を買ってプラスティックを精製します。精製した
プラスティックを今度は加工会社に売ります。加工会社は加工したプラスティックをシャープ
ペンシル製造の会社に売ります。アルミもほぼ同様のルートでシャープペンシルの製造会社に
売られるわけです。ここまでで少なくとも3~4の会社を経由しています。そして全ての会社間で
取引が行われています。当然これらの取引や精製・加工・製造にはたくさんの人が仕事をしています。

さて、今シャープペンシルが作られました。そして次はシャープペンシルの製造会社から
文房具店に販売されます。文房具店から言えば”仕入れ”ですね。そして最終的にあなたの手元にいま
シャープペンシルがあるのです。

石油を採掘し、輸入して販売して、プラスティックを作って加工して、シャープペンシルを作り、
文房具店が販売する。
あなたが買ったシャープペンシル1本にどれくらいの会社が関与し、どれくらいの人が
関わっているかを想像してみてください。これらの会社・人、全員が経済活動をしてるんです。
採掘する・輸入する・精製する・加工する・製造する・売る・買う、これらのこと全てが経済活動
なんですね。
そしてもっと言えば、この過程で働いてる人も必ず服や食品や自動車など様々なモノを買う人(これを
”消費者”と言います)でもある訳です。このようにモノを買う人とモノを作る人そして売る人が様々な
形で関わり合っている状態を”経済”というのです。
そして”経済活動”とは、このような過程の全ての事を指します。
勿論ここで説明した経済活動は1つの例で、他にも多種多様な経済活動がありますが、何となく
イメージは持ってもらえたでしょうか。

なおこれは余談ですが、実は「モノは作るために売るのか」、「モノは売るために作るのか」の違いは
結構難しい問題で、世界の多くの学者さんや先生が今でも議論しています。これは経済学だけでなく
哲学的な要素も含んできますので、もし興味があれば大学で専門的に勉強してみるのもいいでしょう。

次回の第2話は経済活動には欠かせない”お金”の話しです。
ではでは・・
乞うご期待。