「あさチャン!」の感想のつづき。
その1では森くんの体のことを書きました。
命にかかわるような大きな怪我で、痛みとPTSDに苦しんだこと、車いす生活になる覚悟をしたこと
事故直後のレントゲン写真や実際の体の傷跡まで見せて私達に伝えてくれたこと・・・
その全てがあまりに壮絶で胸が痛かった。
本当に、苦しんで苦しんで、ここまできたんだとわかったから。
だからこそ
命を救ってくれた人との再会は、森くんの思いが溢れるものでした・・・
九州大学病院の籾井健太先生。
公式HPを拝見したら、救急救命センターに所属する整形外科の先生で多発性外傷患者の初期治療(手術)を担当されている、と書いてあります。
まさに「コードブルー」や「ER緊急救命室」(海外ドラマ)を地で行く世界・・・
救急救命においては、本当に初期治療がその後の命運を分けることがあるから
誇張や大袈裟な表現ではなくて、本当に、彼の命を助けてくれた先生・・・
森くんは事故から3日後に東京の病院へ転院・搬送されたそうですから、本当にわずかな時間しか籾井先生と接することはなかったと思うけど
どれほど森くんが感謝していたのか・・・
彼の素の表情から伝わってきました。
今リモートで繋がっていますよ、と言われて「えっ」と驚く森くん。
(あさチャン!スタッフ、ニクイ演出だ・・・)
こっち側から先に見せてくれたの、よかったよね。いい構図だった(誰目線)
またこの籾井先生が、優しい笑顔の先生で・・・
思わず感極まる森くん・・・
ここまで良くなった森くんの姿を見て「僕も嬉しい。感動してます」と言う籾井先生の言葉に涙が溢れる森くん・・・
「そんなに良くなってくださってありがとうございます」
「僕らも勇気づけられています」と、逆にお礼を言われる森くん・・・
うわぁこの先生凄い・・・と心が震えた。
治してもらった患者側がお礼を言うことはあっても、先生の方から「良くなってくれてありがとう」って、なかなか言えない言葉だと思う。
もうこれだけで、この先生のお人柄がよくわかる。
たった3日間だけの担当医かもしれないけれど、この先生に巡り会えてよかった・・・と外野の私でも思う。
森くんが嬉し涙を流す意味よくわかります。
でも森くんが籾井先生を始めとする治療に関わってくれた医療スタッフの方々に勇気を与えていることも、事実だと思う。
医療従事者と呼ばれる職業はドクターだけじゃなくどの分野のスタッフであれ
命を助け、人々の健康を守ることを使命として厳しい環境の中で働いている。まして、このコロナ禍なら尚更。
救急救命の現場ならより厳しい現実があるはず。
24時間待ったなしで、次々運び込まれてくる重傷患者さん達。
必死の医療行為を行っても、中には救えない命や、重篤な後遺症が残る人だって多いと思う。
力の限界、無力感に苛まれることだってあるでしょう。
実際、森くんを診た籾井先生も、最初は「どうなるのか」と思ったというぐらいだから・・・
本当にシビアな容態だったんだと思う。
それがたった半年で、自力歩行が出来るまでに回復したって・・・
関わった人達にとってどれだけ嬉しいことか。
森くんは、本当に「希望の星」だよ。
「良くなると信じていた」と言ってくれる先生の言葉も、嬉しいね・・・
最後の最後は、やっぱり気持ち。
籾井先生の祈り、そして森くんの精神力。
ここだけで医療ドラマ作れるんじゃないか?と思うほど感動しました
こんなに涙溢れる森くんの顔を見るのは長いファン歴の中でも初めてかもしれない・・・
それが嬉し涙で、よかった・・・(予告じゃビビったけどな)
自分の手(治療)から離れた後のことを尋ねる先生。
ここまで回復したってことは、リハビリ相当頑張ったんだ、と先生にはすぐわかるものね。
「大変だったでしょ」と労われて
結構つらかった、と素直に言う森くん・・・森くんて、ほとんど弱音吐かない人だから、その彼が「辛かった」と言うってことは・・・人によっては耐えられないほどキツイ日々だったんだと思う。
でも弱音はほんの一瞬で
すぐに「復帰するために乗り越えなきゃいけないから大丈夫です」と力強く答える森くんが凄いわ。本当に。尊敬するばかり。
籾井先生の言葉が重い。
治療は医者だけが、看護婦だけが頑張ってもダメ。
患者さんが苦痛に耐えながら1日1日頑張らないと機能は戻ってこない。
いかに森さんが歯を食いしばってやったのか・・・って。
そりゃあ手術した先生が見たらすぐわかるよね。
その努力が素晴らしい、と森くんの努力を讃える籾井先生・・・素敵です
そして、歩いている姿を見せる森くん!
ここは、私もおおぉぉぉ!!!と息を呑んだ。
あさチャン!スタッフって、本当に構成が上手くって
この瞬間に至るまで、森くんが歩いている所を映さなかったから。
ここまでの流れで椅子に腰かけている姿や、立っていてもバストショットで、しかも麻痺が残ったってことだけ強調していたから・・・
ここで歩かせるのか!と驚いた。
ここが1日目のハイライトだったのではないかなぁ(構成作家、誰よ)
「行きますよ」と言って歩き出す森くん・・・
を見つめる本当に嬉しそうな籾井先生の笑顔・・・
全視聴者が涙する場面だよね。これ
お涙頂戴の演出なんていらない、って思っていたけど
ここは本当に感動的だった・・・
まだ右足に装具を付けているから、おぼつかない、ひょこひょことした歩き方ではあったけれど
笑顔で、自分の足で歩く森くんを見ることが出来て、本当に嬉しかった・・・
その姿を見て「また今日から頑張れる」という籾井先生・・・
なんて素敵なことだろうか。
籾井先生が救ってくれた命で、森くんは努力を重ねて歩けるようになり、その姿を見た籾井先生が、また頑張って患者さんの命と向き合い、そして多くの人を助けていくという循環・・・
医療のあるべき姿を見せてくれたんじゃないかと思います。
事故が起きたことは不幸なアクシデントだったけど、今私達は森くんを通して物凄いヒューマンドキュメントを見ているような気がします。
誰の心にも灯りをともす、ドキュメントを。
「会いたいですね」と互いに言い合う2人。
いつか森くんがレーサーとして復帰して、飯塚オートに遠征に行く日が来たら籾井先生に会えるのかな?
それもまた新たな目標になるね。
最後は籾井先生に手を振って終わった森くん。可愛ええ(それぐらい言わせて)
籾井先生・・・病院で、診察の合間にわざわざリモートで出てくださったんだよね、きっと。
そのことも含めて、本当に素晴らしいお医者様だなぁと感動しました。
この先生に診てもらえて本当によかったね、森くん。
自分は本当に色々な人に支えてもらっている、という森くん。
その恩返しのためにも、何が何でも復帰する、という彼の強い意志を聞けて
予告で「涙の決意」と言われていたことが、私の中でようやく繋がった・・・
そうか・・・そうなんだね。
きっとそう言うとは思っていたけれど、改めてその思いを聞けてやっと胸のつかえがとれた。
もう一度、このオーバルに戻ってくるんだね、あなたは。
そのための過酷なリハビリ。
森くんは養成所時代にも大怪我を負って入院。リハビリを経て同期よりも3ヶ月遅れでレーサーデビューにこぎつけましたが、24年前と今では、体力も回復力も違うことは身に染みてわかっていたと思う。
怪我をして病院で迎えた誕生日で彼は47歳になりました。
人生100年時代といっても、もう半分まできてしまった自分。まして、アスリートとして残されている時間を逆算したら・・・
「時間を無駄にしない。今ある時間をどうやって生きるか」
という彼の言葉の重み、深みをヒシヒシと感じます。
でも普通の人ならそこで諦めたり気持ちが萎えても仕方ないところを、この人は違うんですよ・・・普通じゃないんですよ・・・
先生に止められるまでやる、というオニのような根性の持ち主なんです。
まさかリハビリ映像まで公開されるとは、予想外。驚いたー!
初めて歩いた松葉杖・・・筋肉の削げ落ちた細い足が痛々しい・・・
そこから2ヶ月でこれって・・・!!!マジか!!!???
1階から18階まで階段上るって・・・!
いやそれ、健常者でも無理無理無理
なんちゅー過酷なリハビリなんだと、びっくりした・・・
でも、夏目キャスターが森くんの言葉として紹介していたけど、わざわざレース場まで出向いて勉強してどこを鍛えれば復帰出来るのか、をセラピストの先生方が考えてくださったリハビリメニューだったというから
きっとこれもその一環だったのでしょうね・・・
それを短期間でやり遂げる森くんがまた凄いけど。
その努力はこうして実を結び、事故から数えて229日。
森くんは、自分の足で川口オートの走路に戻ってきた・・・
感慨深く走路に佇む森くん・・・
歩けるようになって良かった、とほほ笑む姿が・・・眩しかった。
本当に大変なのは、きっとここから。
だけど、森くんなら必ずレーサーとして復活してくれる。そう思えるシーンでした。
今回はここまで。
まだまだ、続きます。