昨夕、悲しい事故が起きてしまいました。
すでにネットニュース等で報道されているので、ご存知の方も多いと思いますが・・・
〈オートレース公式HPより引用〉
(社)全日本オートレース選手会船橋支部所属の坂井宏朱(サカイ ヒロミ)選手(第31期・享年27歳)は
平成24年1月15日(日)・船橋オートレース(平成23年度千葉県営第4回第2節2日目)の夕方練習中
第1コーナーにおいて単独落車し、かなりのスピードで緩衝柵に激突し、受傷しました。
すぐにドクターカーが到着し、同選手に対し必要な処置が取られましたが、手当の甲斐もなく、頭蓋骨骨折により同日17時13分に死去(殉職)いたしました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
坂井選手は、昨年夏にデビューしたばかりの、女子レーサーの1人でした。
オートレーサーの死亡事故は、今までにもありました。
最近では、09年に森くんの同期だった伊勢崎所属の永井選手がレース中の落車事故で亡くなられています。
*過去記事参照 → 2009.9.27 「辛い現実」
過去記事にも同じことを書きましたが・・・
このような訃報に接する度に、背筋が冷たくなります。
森くんの仕事は「殉職」と呼ばれるものが存在するという現実を、まざまざと突き付けられるから。
「命懸け」という言葉を人はよく使いますが
文字通り、本当に「命」を賭けて、森くんは走っているのだと痛感します。
坂井選手の身に起きたことが、森くんはじめ、他のレーサーの方達、誰に起きてもおかしくないのだと思う時、心が凍りついて涙も出ません。
それは、オートレーサー森且行を応援することが、一番辛く感じる瞬間でもあります。
坂井選手は、44年ぶりに誕生した女子レーサーということで
もう1人の女子、佐藤選手と一緒にマスコミの注目を集める選手でした。
業界からは「なでしこレーサー」との呼び名で、新たなファンを呼びこむ起爆剤になることを期待され
オートレースのPRのために、さまざまな形で宣伝に駆り出されていました。
トークショー出演などはもちろん、ミニドラマで演技をしたり、ブログで近況を綴ったり
亡くなるつい数日前には振り袖姿でスポーツ紙各社を訪れて、これから開催されるレースのPRを行っていました。
一新人であるはずの彼女が、大きな大きな荷物を背負わされながらも
何とか周囲の期待に応えようと、必死の努力をしている姿は、いじらしく、そして時に痛々しくもありました。
その姿が、どこかデビュー当時の森くんと重なって見えた部分もあったからです・・・
そして、坂井選手は、森くんの親友である同期の永井大介選手の初めての弟子でもありました。
船橋で開催があった時に
永井選手と一緒になって、坂井選手に色々なアドバイスしている森くんの姿を、スポ紙の動画サイトで目にしたこともあります。
今、森くんや永井選手がどんな気持ちでいるかと思うと、胸が痛みます・・・
志半ば、という言葉がありますが
坂井さんは半ばまでも進んでいない、スタートラインから一歩踏み出しただけの「これから」という状態だっただけに、よけい残念でなりません。
誰よりも彼女自身が、無念でならなかったでしょう。
このような悲しい事故が二度と起こらないように、祈るばかりです。
そして、坂井選手のご冥福を心よりお祈りいたします。 合掌。