映画「空気人形」を観た。心地良い鈍痛。 | 森谷雄オフィシャルブログ「社長を。プロデュース」Powered by Ameba

映画「空気人形」を観た。心地良い鈍痛。

今日の昼間は劇団スパイスガーデンの和田成正、山中雄輔が客演していた、

劇団三年物語の「甲賀の七忍」という舞台を観ました。

二人ともスパガー本公演とは違う味わいを出してました。


その後、駆け足で渋谷へ。


久しぶりのシネマライズで是枝監督の「空気人形」を観ました。


心地良い鈍痛が今も残っています。


何というか、和製ファンタジーなんですが、僕が昨年作った「スミレ16歳!!」にも通じるところがあって。。。


「人形」が心を持ってしまうのだけれど、

普段心を持っている「人間」よりももの凄く純粋なわけですよね。

ペ・ドゥナさん演じる「のぞみ」が人間よりも人間に見えてくるわけです。


お休みの日の夕方と言うこともあって、シネマライズはほぼ満席。

(満席の映画館ひさしぶりです)

途中、泣き出す女性もいらっしゃいました。

観ているうちにどんどん胸が締め付けられる。

観ているうちにどんどん、ペ・ドゥナさんを好きになっていくんですね。


ラストは切なかった。。。


しかし、しっかりとメッセージを持った「見せる」日本映画が少なくなりましたね。

大きな配給会社でやっているというか、それを前提にして作られた映画を

よっしゃ観に行こう!ってならない自分がいるわけです。

「映画はメッセージなくして作ってはいけない」が信条なんですが、

どうしても大きな作品になればなるほど、想いとかメッセージってどんどんオブラートに

包まれていく。

そして、最後には、何をもってして映画にするかというと・・・見えなくなっている。

そんな映画が増えてきてないかな。。。

ドラマで視聴率取ったから映画にしました。

ドラマの最終章を映画で公開。

ドラマのスペシャル版をスクリーンで共有体験。

どれも間違っているとは言いません。

でも・・・。


今日の「鈍痛」はもの凄い濃いわけですよね、僕にとって。


正直、今日は絶対に映画を観ようと思っていて、

色々考えて「空気人形」だったわけです。

他に候補にあった作品は全国300館みたいな邦画です。

でも、どうしても足が向かなかった。

でも、その作品も観ますけれど・・・。


「映画」というものの在り方が多岐にわたっている今、

何をもってして映画と言うか?

これは大切かなと思うのです。


それに強弱はあれど、やはりそれは「メッセージ」だと思う。


そんな映画を僕は作りたいと、また思っている。