こんにちは

医療法人さくら会守山さくら内科クリニックです。

内科・神経内科を標榜しております。

 

さてさて世の中は

どこもかしこもコロナコロナです。

テレビでもコロナの嵐です。

なんと言っても出かけないから外の風景がわからない。

家からクリニックまでの往復のみ。時々近くのスーパーで買い物という生活をしております。

スタッフ皆が手指消毒は患者さまを診察するたびにする事はもちろんですが

やはりその合間に石鹸でしっかり洗う。

そしてうがいをこまめにするという事を徹底的にやっております。

 

患者さまの脈拍をとったりする際にはどうしても患者さまのお体に触れますので

私が患者さまに伝染させてしまっては大変ですし、また逆に私が患者さんからもらって

それを別の患者さまにうつしてしまっては大変です。

クリニックの診察室内は天井に窓があるのですが、こまめに処置室などの換気をしております。

また以前までは色々な雑誌を私の好みでチョイスして置いておりましたが、不特定の方が

触られる物をクリニックに置かないように新聞・雑誌類は一時的に置かないようにしております。

 

来院の患者さまにはまず手指の消毒を設置しておりますアルコールで行っていただき、保険証の受け渡しなどをさせていただくようにしております。

また適宜診察室内でも手指消毒を患者さまにしていただいたり、私達医療従事者もしております。

診察の合間にドアノブなどをアルコールで拭ったり、診療終了時にはスタッフでドアノブ、診察室の机、椅子などをアルコールで拭いております。

 

現段階ではこのようにコロナウイルス対策を行っております。

 

患者さまの数は二月の末あたりから減少傾向です。

予約の患者さまの中にも薬だけの処方で帰宅される事もありますし

風邪の方はやはり4日間程度はご自宅で様子を見ておられる事が多く

来院される事は滅多にありません。

また別の症状の方も診療を控えておられるような印象があります。

今の時期、この事が最も大切です。

軽微なコロナ感染の患者さまから不特定の方に伝播してしまう事ができるだけ抑えられるように。

これが感染拡大の爆発を起こさない大切なポイントと考えます。

感染者数の抑制については、日本全国でここまでの広がりがあって、またコロナ感染の広がりやすさという性質を見るとゼロにすることは不可能かと・・・(残念ながら)

とにかく爆発的感染者増加を作らず、医療崩壊を起こさず、重症の方が濃厚な治療を

受けられるようにする事が犠牲者の数を減らせるベストな方法である事は

ほぼ間違いのない事実かと思います。

 

武漢やイランなどといった地獄のような医療現場が日本でも起きうるのか。

それが医者として非常に気にかかる事ではあります。

もちろん武漢・イランの方々は大変な思いをされたでしょうし、今もなお

大変な思いをされていますので、そのようにならないようにしたいという思いは

自分勝手なのかもしれませんが

やはり日本の医者として出来る限り犠牲者を少なく抑えたいという強い思いがあります。

 

私なりに、50歳を超えたあまり冴えない頭ではありますが日々

論文に目を通してみたり、文献を探したりして

新型コロナウイルスの動態を考えています。

 

武漢でのコロナのoutbreakの後、日本で感染者が出た事を知り

日本も2月に入り、「日本も武漢みたいになるな・・・」と個人的に直感的に思いました。

武漢は1000万人都市であり、医療水準の差がどの程度であるにせよ、100年前の日本のレベルではありません。最新技術も備えた施設もあります。にもかかわらず武漢でおこったあのようなOutbreakが日本でも起これば地獄のようになる・・・。

「もう止められないのかな?」と思いました。

同時進行で、クルーズ船の人たちは、ものすごい感染率で感染者を出していきました。

隔離前に感染したとしてです。(ただ隔離後であったとしてもどれだけ注意していてもそれだけうつるということはものすごい感染力なんだと感じました)

 

で、そうこうしているうちに、韓国で感染者が増え始めました。

同時にイランでは議員が感染している事がわかり出しました。

イタリアでも経路不明の感染者が報告され始めました。

日本と同じようなスピードで増えていくのかと思いきや

あっという間にその3国ではoutbreakと言っていい感染者数の増加が報告されています。

 

日本は検査の数の事で、様々な所から非難の声が出ています。

私は政府を全面的に味方するつもりはありません。

ただ非難するような気持ちはありません。

こういう緊急事態にあって、初めてのウイルスに対峙して戦わねばならぬ時に

現場で取り組んでいる人達をなんの根拠もなしに非難することはやめましょう。

無知すぎる行為です。

 

検査の数がどうであれ、原因不明の両側のウイルス性肺炎でなくなるお年寄りの数が

中国・イラン・イタリアと比べると日本は多くないことだけは確かです。

もし日本にかなりの感染者がいれば、医療関係者への感染・高齢者への感染が確実に増えるということを意味し、それぞれの現場でパニックになります。

今のところ日本はこのことに関して問題になるような事例はありません(全然ないのかどうかはしりません)

 

一説にどなたかがおっしゃっている、「外来患者さんの2割はコロナだと思いますよー」

なんていう本当に無責任極まりない発言をしている医者がいますが

もしそうだとしたら、その医者もかかっているだろうし、そこのクリニックでは院内感染がバンバン起こっているんでしょうね・・・となります。

こういった矛盾だらけの煽動的な言葉には決して惑わされないでください。

 

 

今のところ日本では感染者四百人ごえ(クルーズ船除いて)

死亡者6名です。(この6名の方には本当にお悔やみを申し上げたいと思います)

ただ感じますのは、致死率が低いことは特筆すべきです。

日本では重症者を優先して検査を行なっておりますので、コロナ感染で入院を要するような、あるいはそれに準じるような状態の方で検査を行い、そのなかでの致死率が今のところ1、5%となります。

 

武漢のデータではコロナ感染の軽症者は8割でした。

2割は酸素投与や呼吸器をつけないといけないような重症者との報告があります。

ただ日本で入院されている方の中には、武漢で言う軽症者が含まれているかもしれませんので、すべて当てはめることはできませんが

日本でもう少し検査数が集積していけばこの致死率はさらに減っていくであろうと

予想できます。

 

韓国では現在かなり軽症者にも検査を行なっておられるので、実際のコロナ感染の

致死率というのが予想しやすい状況かもしれませんが、

今のところ0.7%程度ということになりますでしょうか?

 

現段階では日本のクルーズ船の致死率、国内感染者の致死率などをあわせていくと

0、5%程度になるのではないかと思われるような状況です。

 

韓国でも似たような数字になっています。

 

イランではなぜにあのように致死率が高いのか。10%という報告もあります(SARSと同じですよね)

武漢でも致死率が4%弱、実際にはもう少し多いのかもしれません。

イタリアも5%程度の致死率となっています。

 

喫煙率との関連を考えました。

ネットでの情報によるとイランは喫煙率は低かったです(水タバコを入れるのどうかしりません)

中国と日本と韓国はほぼ同程度ですが

イタリアは日本より喫煙率は低かったように記憶しています。

あまり国別として考えると関連は少なそうです。

 

重篤化しやすい持病として

心臓病(心不全、心筋梗塞後など)、糖尿病、高血圧症、呼吸器疾患

が挙げられています。

80歳以上にもなると、これらのどれか1つくらいは持っていそうです。

それでも致死率に差が出るとするのであれば、一体何が違うのか?

 

一つの可能性として高血圧症があるけれども

どのような薬剤をつかってどのように治療していたのか?など

いろんな側面からデータをあつめ

出来る限り重篤化しない対策があるのであれば見つけたいと思います。