今回は”体重増加と歯科疾患”についてお話します![]()
体重と歯?関係あるの?」と思われる方も多いでしょう。
実は、体重の増加そのものが直接歯を悪くするというよりも、体重増加に伴って起こりやすい生活習慣病や睡眠の問題などが、お口の健康にも影響することがあります。
今回は、そんな「体重」と「お口」の意外な関係についてお話しします![]()
【高血圧と歯ぐきの腫れ】
体重が増えると、高血圧などの生活習慣病のリスクが高くなることがあります。
高血圧の治療で使われる薬の中には、カルシウム拮抗薬という種類があります。
この薬の副作用のひとつに、歯ぐきが腫れたり、厚くなったりする「歯肉肥厚」があります。
歯ぐきが大きくなると歯ブラシが届きにくくなり、プラーク(歯垢)がたまりやすくなることで、歯肉炎や歯周病の悪化につながることがあります![]()
ただし、薬を自己判断で中止することはせず、気になる症状がある場合は、主治医や歯科医師に相談してください。
※カルシウム拮抗薬の一部では、添付文書にも「歯肉肥厚」が副作用として記載されています。
【糖尿病と歯周病】
体重増加は、2型糖尿病の発症リスクを高める要因のひとつです。
そして、糖尿病と歯周病には深い関係があります。
糖尿病があると歯周病が進行しやすくなることが知られており、反対に、歯周病による慢性的な炎症が血糖コントロールに悪影響を及ぼすこともあります。
つまり、
「糖尿病」と「歯周病」は、お互いに影響し合う関係
にあるのです![]()
また、糖尿病では口腔乾燥などの口腔内の変化がみられることがあり、唾液による自浄作用が低下すると、むし歯や歯周病などのリスクにも注意が必要です。
日本歯科医師会も、糖尿病と歯周病の密接な関係を紹介しており、医科と歯科が連携して管理することが重要としています。
【睡眠時無呼吸症候群】
体重が増えると、首のまわりや舌の周囲に脂肪がつくことで、空気の通り道である上気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を起こしやすくなります。
「いびきが大きい」
「寝ている間に呼吸が止まっていると言われる」
「朝起きてもスッキリしない」
「日中、とても眠い」
こんな症状がある方は要注意です![]()
日本呼吸器学会によると、成人の睡眠時無呼吸症候群では、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを起こす危険性が約3~4倍高くなるとされています。
「いびきだから大丈夫」と放置せず、気になる方は一度、医療機関に相談してみましょう![]()
【口の中を噛みやすくなることも】
体重増加だけが原因とは限りませんが、加齢や頬の内側の状態、歯並び、かみ合わせ、義歯など、さまざまな要因によって、頬の内側を噛みやすくなることがあります。
何度も同じ場所を噛んでしまうと、粘膜に傷ができたり、口内炎のような症状が続いたりすることがあります。
通常の口内炎は自然に治ることが多いのですが、2週間以上治らない口内炎や、しこり、出血、粘膜の色の変化などがある場合には、自己判断せず歯科医院や口腔外科を受診しましょう![]()
【まとめ】
今回のお話で大切なのは、
「体重が増えたから歯が悪くなる」
という単純な関係ではありません。
体重増加をきっかけに、
高血圧 → 服薬 → 歯ぐきの腫れ
糖尿病 → 歯周病との関連
肥満 → 睡眠時無呼吸症候群 → 全身への影響
など、体の変化がさまざまな形でお口にも関係してくることがあるのです。
そこで、今日からできることを始めてみましょう
- 毎日の体重をチェックする
- 暴飲暴食を避け、バランスのよい食事を心がける
- ウォーキングなど、無理のない運動を習慣にする
- 質のよい睡眠をとる
- 喫煙している方は禁煙を考える
- 毎日の歯みがきと定期的な歯科受診を続ける
体重の変化をきっかけに、生活習慣を見直し、ぜひお口の健康にも目を向けてみてくださいね![]()
令和6年(2024年)の厚生労働省「歯科疾患実態調査」では、過去1年間に歯科健診を受けた人は63.8%でした。定期的な歯科受診も、健康管理のひとつとして大切にしていきましょう。
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もりやま歯科医院
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